
ファンなら誰しも、自分が好きな歌手が1回のコンサートでいくらくらいのギャラをもらっているのか気になるものではないでしょうか。
ルークトゥンモーラムの歌手とてタイ人なので、直接聞けば答えてくれそうですが、自分はそんな品の無い事は好きではありませんし、知った所でもしかしたら幻滅してしまうかもしれません。それでも、気になる事は気になるんだけど・・・、
と、そんなモヤモヤする気持ちをすっきりさせてくれる記事を、タイのあるサイトが発表していました。
タイトルもズバリ「有名ルークトゥン歌手のギャラ・トップ11」。歌手が1回のコンサートでもらうギャラを多い順に順番付けたランキングです。
ただし、ギャラと言っても歌手の懐に入る金額ではなく、コンサートの主催者が歌手側に払う料金と考えてください。
また、カラオケで歌う場合やフルバンド仕様の場合など、コンサートの形態によっても金額が変わってきます。ここではその歌手の最高額になります。
なお、タイバーツを日本円に換算する際の計算方法ですが、一般的には「バーツ×約3円」とされています。しかしこれは旅行に行った時にしか通用しないものですので、日本の生活水準に当てはめて考える場合は「バーツ×10」で計算してください。
これは、ライターの高田胤臣さんが提唱している計算方法で、例えばタイではペプシが15~18バーツで売っていますが、これに10をかけると150~180となり、だいたい日本で売っている金額と同じくらいになる、というものです。
この計算方法を使えば、タイでの歌手のギャラの相場がどれくらいなのかが想像しやすくなると思います。
ちなみに、タイでの一般人の月収は10,000バーツ前後です。
それでは、気になる順位を見ていきましょう。
11.ゴン・フアイライ(ก้อง ห้วยไร่):60,000~80,000バーツ
インディー・ムーブメントの火付け役となったゴン・フアイライは、一時期4~5ヶ所/日という激務をこなす大人気でしたが、ギャラはそれほど高くはないようです。
といっても、有名歌手と比べた場合であって、彼と同世代の歌手からすればかなりの額である事には間違いありません。
まだ若いという事を考慮して、プロダクション側もそれほど高い設定にしていないのかもしれませんね。
10.パイ・ポンサトン(ไผ่ พงศธร):115,000バーツ
意外だったのが、イサーンの貴公子パイ・ポンサトンです。
日本人には想像し難いかもしれませんが、タイのでパイの人気は絶大で、あらゆるルークトゥンモーラム歌手の中でも、ファンの熱心度はダントツと言えるほど熱く、揺るがない支持を集めています。
加えて、業界最大手のGrammy Goldのトップ歌手となれば、それなりのギャラ設定だと思っていましたが、こんなものなんですね。
7-1.パオワリー・ポンピモン(เปาวลี พรพิมล):130,000バーツ
7位は同額で3人います。
まず1人目はパオワリー・ポンピモン。これも僕にとっては意外でした。
彼女はプムプアン・ドゥアンヂャンの後継者という事や、テレビドラマに出ている影響もあって知名度は抜群なものの、いまだにヒット曲は有りません。
そんな点を考えて、それほど高くない設定ではないかと思っていたのですが、意外と取っているんですね。
なんせ、同額の他の2人がすごい人達ですから・・・。
7-2.ターイ・オラタイ(ต่าย อรทัย):130,000バーツ
こちらはパオとは逆に「そんなもんなの?」的な感じのターイ・オラタイ。人気度、ネームヴァリューから考えても、安い感じがするのは僕だけではないはずです。
ターイのフルセットはバンドこそないものの、ダンサーや衣装などが結構豪華ですからね。もう少し上げても、オファーは充分来るのではないかな、と思うのですが。
7-3.フォン・タナスントーン(ฝน ธนสุนธร):130,000バーツ
フォンに関しては妥当と言ったところでしょうか。
いや、最近はコンサートよりもタレント活動に比重を置いている点から考えても、もう少し安くても良いくらいだと思います。実際、コンサートのオファーは少ないんでしょうけど。
そういえば、一時期シアンイサーンのコンサートに頻繁にゲスト出演していましたが、あれは何だったんだろう?
ルークトゥンしか歌えない歌手には厳しい時代ですね。
6.タカテーン・チョンラダー(ตั๊กแตน ชลดา):150,000バーツ
バンドも抱えているという事を考えれば、まぁこんなものだろうという感じのタカテーン・チョンラダー。
ペット・サハラットと結婚して、彼の音楽的サポートは受けているものの、「プームペー・クルンテープ(ภูมิแพ้กรุงเทพ)」ヒット時のような勢いが感じられなくなってしまっているのは残念です。
例のラムシン路線をこれからも本気で続けるのかが、彼女にとっても大きな分岐点になりそう。
5.ピー・サドゥー(พี สะเดิด):160,000バーツ
最近はテレビ番組「The Mask Singer」にナーガーク・マレーン(虫仮面)として登場し、話題になったピー・サドゥー。
彼のステージは基本フルバンド仕様なので、これ位のギャラであってもなんら不思議はありません。
しかも、以前観た時は、終始テンション・マックスで2時間超えのステージを普通にしていました。ただ、最近は彼のコンサートを観ていないので、今はどうか分りませんが、
そう考えると、内容的にはお金を出している方としては、充分おつりの来るものかもしれません。
4.インリー・シーヂュムポン(หญิงลี ศรีจุมพล):175,000バーツ
体調を崩して以降、コンサートからは遠ざかっているインリーですので、今でもこの金額を取れるのか分りませんが、一時代を築いた歌手としてはこのくらいの設定になるのでしょう。
彼女が休んでいる間にシーンは大きく変わっていますので、復帰のタイミングを見誤ると厳しくなりそうです。
3.マイク・ピロムポン(ไมค์ ภิรมย์พร):185,000バーツ
さすがの兄貴、キャリアやステージのクオリティーの高さから考えても妥当のギャラと言えるでしょう。
兄貴のコンサートも最近観る事が出来ていないので、あの楽しいステージをまた観てみたいものです。
2.バイトゥーイR-Siam(ใบเตย อาร์ สยาม):200,000バーツ
あまり縁のない歌手なので詳しい事は分かりませんが、タレントとしてのネームヴァリューがあるので、こういう金額になっているのでしょう。
南部の人なのでその方面でコンサートをしているのかもしれませんが、バンコク周辺での情報というのはほとんど入ってきません。
1.ゴット・チャクラパン(ก๊อท จักรพันธ์):220,000バーツ
ルークトゥンモーラムで一番高いギャラの人は、やっぱりこの人でした。
なんせゴットはこのジャンルで唯一、単独でホールコンサートを出来る歌手ですからね。
お抱えダンサーもパッと見ただけで「お金かけてるなぁ~」と感じるほどのハイクオリティー。彼の周辺で動くお金はハンパじゃないんでしょうね。
ここしばらく大きなコンサートは行っていないゴット(通常のコンサートはやっています)。前回のホールコンサートが2015年だったので、今年あたり何か動きがありそうな気がします。
一通り見てみると、ほとんどがGrammy Goldの歌手で、なんだか公平性に欠けるラインナップですね。なぜR-Siamの歌手がバイトゥーイだけなのか、不可解ではあります。とはいえ、ルークトゥンモーラムを楽しむ時のひとつの参考にしていただければと思います。
ギャラは歌手によってピンキリで、必ずしもキャリアや知名度で割り出せません。有名でも沢山のオファーが来るように、あまり高い設定にしていない場合もあります。
上のランキングですと、パイ・ポンサトンなんかが良い例です。彼とランキング上位の歌手達とのコンサート数を比べると、パイの方が圧倒的に多いです。
ちなみに、僕がよく追っかけているような、あまり知名度の無い歌手のギャラは、大抵10,000バーツもありません。
例えば、曲がヒットする前のラムヤイとは頻繁に一緒に行動していたので、彼女がギャラをもらっている場面を何度も見ているのですが、正確な金額は分りませんけど、確実に10,000バーツはなかったですね。
しかし、一発当れば大きい歌の世界。来年にはこのランキングがまたガラリと変わっているかもしれません。