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【誕生日記念】アーム・チュティマー:イサーンが生んだ若き才能

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8月5日はアーム・チュティマー(อาม ชุติมา)の誕生日でした。1999年生まれのアームですので、今年で19歳になります。

といっても「アーム・チュティマーって誰?」という人も多いでしょう。

簡単に紹介しますと、アーム・チュティマーはタイ東北部イサーンのブンカーン県出身で、先に触れたように1999年8月5日生まれのシンガーソングライターです。

デビュー曲「アディート・クーイ・パン(อดีตเคยพัง)」が作られたときはまだ16歳という若さでしたが、この曲がネットで話題を呼びバンコクで活動するようになりました。

アームは自身で作った曲を歌うだけでなく、他の歌手にも曲を提供していて、よく知られているのはラムヤイ・ハイトーンカムの「プーサオ・カーロッ(ผูสาวขาเลาะ)」でしょう。

つい最近、これまで活動を共にして来たハイトーンカム事務所とちょっとしたトラブルがあり、その件について様々なメディアに取り上げられた事がありましたが、アーム本人は今まで通り、というか今まで以上に活発にアーティスト活動をしています。

現在、雑誌「ワイワイタイランド」に連載しているコラム「華麗なるモーラムの世界」でアームとラムヤイの事を取り上げた回があったのですが、アーム自身がそれを見て「私は才能をある人間とは思っていないけど、夢はある」と語っていた事があったのですが、お世辞抜きにこの才能はすごいと自信を持って言えます。

『華麗なるモーラムの世界』第5回:ラムヤイ・ハイトーンカム&アーム・チュティマー(ワイワイタイランドNo.211)

僕がアームに初めて会ったのは今から2年前(2016年)だったのですが、ラムヤイと行動する事が多かったので、これまでアームがステージで歌う姿をかなりの数観てきました。

日本人では一番近い場所でアームを観て来た存在として、これまでの彼女との付き合いを振り返りながら、アームがどれほどの才能の持ち主なのかを改めて確認してみたいと思います。

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アームに初めて会った頃(「プーサオ・カーロッ」ヒット以前)

僕が初めてアームに会ったのは、2016年5月27日にフォン・ラッダーワン(ฝน ลัดดาวัลย์)がコムチャットルック・アワードやマハーナコン・アワードなどで4冠を受賞した時の祝賀パーティーにお祝いに駆けつけていた時でした。

彼女はラムヤイのプロデューサーでもあるハイトーンカム・レコードのプラヂャックチャイさんに連れられて来ていて、第一印象は「垢抜けない田舎の娘」という感じでした。

その時、既にアームのデビュー曲「アディート・クーイ・パン」はYouTubeで400万回ほどの再生回数を稼いでいて、イサーンでは人気のある存在でした。

それを目の当りにしたのが、2016年6月11日YESデパート前(バンプリー)でのラムヤイのコンサートにゲスト出演した時のこと。

◆YESデパート前でのコンサートのバックステージにて(2016年6月11日)

実はこの頃、ラムヤイよりもアームの方が人気があって、ラムヤイが出てきてもそれほど反応が無かったのですが、アームが出てくると大勢のファンが彼女に握手を求めたり一緒に曲を歌ったりと、かなりの人気ぶりでした。

その時の実際の映像がこちらです。

その後、ラムヤイのコンサートのサポートとしての活動が中心でしたが、バンコクでのアームの知名度も徐々に上がっていき、彼女がメインのコンサートも増えていきました。

一方のラムヤイは・・・というと、ぼちぼちと言った感じで、一時の騒動で名前は知られたかもしれませんが、歌手として認知された訳ではなかったので、コンサート数も減っていました。

時にはアームのコンサートに告知なくラムヤイがサポートで出演するという事もあったくらい。「プーサオ・カーロッ」のヒット以降アームを知った人にとっては想像できないかもしれませんが。

次の動画は2016年9月10日にバンコクのタムナーン・コンイサーンというパブで行われたアーム・チュティマーのコンサートですが、この時告知に名前があったのはアームのみで、サポートで出演したラムヤイとネスカフェの名前はありませんでした。

◆タムナーン・コンイサーンのバックステージで(2016年9月10日)

この時はまだプーサオ・カーロッが発表される2ヶ月ほど前でしたが、会場は超満員。アーム登場時に大合唱が起こっている状況からみても、彼女の人気がどれほどのものだったか伺い知る事が出来るのではないでしょうか。

作家としても注目を浴びた「プーサオ・カーロッ」ヒット以降

個人のコンサートも増えてきていた2016年11月、アームがラムヤイの為に作った曲「プーサオ・カーロッ」のデモ・ヴァージョンがYouTubeで公開されました。

約1ヶ月後には歌詞ヴァージョンのMVも公開され、その後は皆さんもご存知の通りこの曲が大ヒットし、ラムヤイの知名度は一気に上がる訳ですが、アームはアームで個人のコンサートをこなしていました。

こちらの動画はヤソートンのパブでアームとネスカフェ、メー・ジラーポンというインディー3人娘が揃った時の貴重なコンサートを撮影した映像です。

プーサオ・カーロッがヒットしはじめた当初、先に注目を集めたのは当然ラムヤイの名前だったのですが、しばらくするとこの曲を作ったのがアームである事が知られていきます。さらに、彼女がまだ17歳であった事に世間が驚く訳です。

タイの人気テレビ番組「モーラム・ファンペット」にアームが出演した時は、パネラーであるサラー・クナウット氏(クルー・サラー)が彼女の才能を賞賛するコメントをくれるなど、作家としてのアーム・チュティマーのステイタスが確立されていきました。

これまでアームが他の歌手に提供した曲はティック・ポンサネー「パープ・ガオ(ภาพเก่า)」トップ・モーソー「ヤーク・ダイ・ノーン(อยากได้น้อง)」ネス・サックヂュック「アオ・ナム・アーイ・ボ(เอานำอ้ายบ่)」などがあります。

歌手としてのアーム・チュティマー

ここ最近では「10代の若い女の子が自分で作詞・作曲できる」という点に世間的な注目が集まりがちなアームですが、これまで彼女のステージを観て来て、歌手としてのポテンシャルもすごぶる高いと感じていました。

例えば「プローイ・ナムサイ・ナーノーン(ปล่อยน้ำใส่นาน้อง)」をステージで歌う時、サビで「エ、エ、エ、エ、・・・」とタンギングするパートがあるのですが、ほとんどの歌手がこの部分を「エーーーー」と伸ばして誤魔化しているのに対して、アームはしっかりとタンギングをしていて、この娘は発声の基礎がしっかり出来ているんだと思わされた事がありました。

そして音程に関してもぶれるような事はほとんどなく、腹から声を出している事がライブを聴いているとよく分かります。

この点について触れている人はほとんどいませんが、歌手としてもアームは素晴らしい実力の持ち主であるのです。

◆アーム・チュティマー/ボ・クーイ・ターン・アーイ@ABCワールド(2017年7月16日)

アームがシーンに与えた影響

アーム・チュティマーは今のルークトゥンモーラムの世界において、ゴン・フアイライ(ก้อง ห้วยไร่)の女性版的存在と言えるのではないでしょうか。

というのは、ゴンは男性歌手としてイサーン・インディーを開拓した先駆者でしたが、アームは女性歌手の立場でイサーン・インディーを牽引して来た存在であるからです。

実際、アーム登場以降、彼女のように自身で作詞・作曲し、自ら歌うという歌手が沢山出て来ました。

例えばオーイロー(ออยเลอร์)という人はイサーン出身で、自ら作詞・作曲し歌うという、アームと同じようなスタンスで登場して来た歌手です。

◆オーイロー/クワーム・ルー・ロープ・エーウ@サパーディン(2017年3月31日)

アーム以前にもこういう人たちはいたと思いますが、アームの活躍で活動しやすくなったのは事実です。

そういう意味でもアームの存在は、ルークトゥンモーラムの歴史の中でも重要なポジションにいるという事が言えます。

独立後のアーム・チュティマー

冒頭でも触れたように、アームはそれまで一緒に活動していたラムヤイの所属する事務所「ハイトーンカム・レコード」からは離れ、個人で活動するようになりました。

その事に関しては残念な気持ちもありますが、アームが選んだ道ですので、どういう状況であろうと応援していくのがファンだろうと思います。

ラムヤイにとってはせっかく素晴らしい才能を持った仲間であったアームを失ってしまった痛手は大きい事は間違いありません。

アームにとっても力のあるマネージメントから離れるのは、かなりの損失を伴うものであったでしょうが、彼女には強力にサポートしてくれる人たちがいたので、その辺は心配ないようです。

事実、以前以上にコンサートの数も増えていますし、6月にマハーサーラカームでアームに会った時も元気そうでホッとしました。

◆マハーサーラカーム・ボーラブーで撮影して来たアームのコンサート映像(2018年6月10日)

アーム・チュティマー作品集

アームはこれまで触れてきたもの以外にも沢山の曲を発表しています。

その中から何曲か紹介しておきたいと思います。

◆アーム・チュティマー/プーサオ・ブンカーン

◆アーム・チュティマーfeat.トップ・モーソー/ファーウ・ティム

◆アーム・チュティマー/ミー・ヘーン・ロート・スー

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アームに期待する事

新たな道を歩み出したアームですが、将来的にはさらなる活躍が期待できると個人的には思っています。

単に歌を歌うだけの歌手だったら不安要素が多いのですが、作詞・作曲できるというのは何よりも大きなアドバンテージです。たとえ自分で歌わなくても作家として仕事が出来るのですから。

彼女の才能を認めてくれる業界の人も多いですし、音楽家としてアームは心配ないでしょう。

いちファンとしてもそうですが、タイの音楽界を変えてくれるであろうこの素晴らしい才能の持ち主に、これからも注目していきたいと思います。

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