アルバム レヴュー 歌手・楽団

【祝!アルバム発売】Monaural Mini Plug(モノラル・ミニ・プラグ)特集

投稿日:

Pocket

今や「タイ音楽」という枠に留まらず、各方面から注目を集めるバンドになった、日本で唯一のピン・プラユックバンド、Monaural Mini Plug(モノラル・ミニ・プラグ)。

これまでニッチなジャンルだったタイ音楽のスタイルを取り入れ、それを幅広い層に認知させた功績は大きい。

そんな彼らのアルバムがついに8月22日、P-Vineレコードからリリースされる事になりました!

このアルバムリリースをキッカケにさらに彼らの注目度が上がる事は必死です。

そこで、まだモノミニの事を知らない人の為にも、これまで僕が撮影してきた動画を中心に、アルバムレビューも交えてこのバンドの魅力をお伝えしたいと思います。

スポンサーリンク

スポンサーリンク




バンド・プロフィール

まずは簡単にこのバンドのプロフィールを(詳細はCDに添付されているSoi48の宇都木さんが書かれたライナーノーツをご参照ください)。

2010年に大学のサークルでピン担当の真保信得(しんぽのえる)君とパーカッション担当の富樫央(とがしひろ)君が知りあったことからスタートしたというこのバンド。

当初はタイ音楽とは関係ない音楽をやっていたそうですが、タイ音楽を知ったことにより方向転換。今のピン・プラユックを取り入れたスタイルになったそうです。

その後、ベース担当の黛敏郎(まゆずみとしろう)君が加入し3人体制に。また、タイで本格的にピン・プラユックを学ぶ為にテーク・ラムプルーン先生(อ. แต๊ก ลำเพลิน)に師事します。

テーク・ラムプルーン先生。プラプラデーンのお店「ソムタム・パープルーン」にて(2018年6月8日)

さらに、ケーン担当牛田歩(うしだあゆむ)君が加入した事で現在の4人体制になりました。ライブではサポートメンバーが加わって演奏する事もあります。

ちなみにピン・プラユック(พิณประยุกต์)とは、ラオス~イサーンの伝統楽器ピンにピックアップを取り付けて電気化された、エレクトリック・ピンの事です。

つまり楽器の名前なのですが、この楽器を中心にした音楽スタイルの事もこう呼びます。

この音楽が演奏される場は出家や結婚式など祝い事が中心で、コンサートで演奏される事はほとんどありません。

中にはクンナリン・シンのように、海外で注目された事でコンサートを行うグループもありますが、こういうケースは非常に稀です(というか、彼ら以外にいないはず)。

◆ペッチャブーン県ロムサックでのピンプラユック

ライブを中心に活動していた頃

僕が彼らの事を知ったのは、まだバンコクに住んでいたころの2016年後半頃だったと思います。

日本でのイベントにタイの音楽をやっているバンドが出演するという情報をインターネットで見たのが最初でした。

果たしてどんなバンドなのか?と、YouTubeを探っていて見つけたのが次の動画。いやぁ~、たまげましたねwww

映像がチープというのはさておき、この怪しい日本語は何なのだ?、この人たちは本当に日本人なのだろうか?と。

しかし、もしかしたらその日本語は自動翻訳を使ってあえて怪しさを出しているのかも、と考えるとこの人たちはなかなかの面白いセンスを持った人たちなのではないか、という気がしてきました。

それに、日本でタイ音楽を取り入れたバンドが出てくるなんて考えもしなかったので、その点ではすごく嬉しかったですね。

次の動画はたぶんその時のイベントに出演した時の彼らを撮影したものではないかと思われます。

まだこの頃は3人体制でした。

それと、今回この記事を書くに当って色々調べていた中で、こんな動画も見つけました。これはまだ方向転換して間もない頃のライブではないでしょうか。

今はインスト中心のバンドになりましたが、この時はパーカッション担当の富樫君が歌を歌っているという点で珍しい映像でもあります。

しかし、この頃はきっと耳コピで手探りでやっていたのでしょうけど、結構しっかりした演奏ですね。

それからしばらくは、僕がバンコク在住という事もあり、情報はあまり入ってこなかったのですが、どこか頭の片隅に彼らの存在が気になっていたのも事実です。

そんなモノミニがグッと身近に感じられるようになったのは、ケーン担当の牛田君が加入したというニュースを聞いた時でした。

実は牛田君とはこのバンド加入以前に面識が有って、2014年8月にバンコク・ラマ2世でのデンチャイ&プレーウプラーウのライブを僕と友達が観に行った時、彼もそこに来ていて、少し話をした事があったのです。

その時は彼がケーンをやっているという事を知らなかったのですが、面識のある人がメンバーになったという事で、俄然興味が湧いてきました。

帰国してから一度ライブを観たいと思い、そのタイミングをうかがっていたのですが、なかなか自分の都合と彼らのライブ日程とのタイミングが合わず、ようやくその時が訪れたのが、2017年9月24日新宿Be-WaveでのSoi48のパーティーでした。

ここで彼らがゲストとして演奏するというので、カメラを持って出かけて行きました。

会場は狭かったという事もありましたが、なんと超満員!モノミニ目当てで来ていた人はどれくらいいたか分りませんが、ライブは大盛況で、これをキッカケに彼らに興味をもった人も多くいたのではないでしょうか。

その後、再びSoi48関連のイベントで2018年2月24日に渋谷WWWで行われた「爆音映画祭2018 特集タイ|イサーンVol.2」で演奏する事になったモノミニ。

タイの人間国宝との共演という貴重な体験もさることながら、演奏の途中にステージを降りて客席で演奏するというスタイルに、この日訪れたオーディエンスは大きなインパクトを受けたことでしょう。

2018年2月24日、渋谷WWWでの爆音映画祭2018 特集タイ|イサーンVol.2にて

実際にSNSにも、このライブの後、彼らの演奏に衝撃を受けたというコメントが溢れていました。

その後ライブの本数も増えていき、コンスタントに演奏活動が出来るようになっていったようです。

◆Monaural Mini Plug Live@ヘブン・アーティスト(2018年5月5日)

この銀座でのライブの後に彼らはタイへ行き、新しい楽器を調達して来たようです。

特に富樫君のパーカッションはパワーアップしていて、この山梨県甲府で開催された「KAMIKANE3000」では、これまで以上に熱のこもった演奏を聴かせてくれました。

◆Monaural Mini Plug Live@KAMIKANE 3000(2018年6月2日)

また、近年注目を集めている東京中野・八幡神社での大盆踊りにも参加し、僕は見られませんでしたが、チンドンとの共演もあったようでした。

◆Monaural Mini Plug Live@八幡神社・大盆踊り(2018年7月21日)

と、ここ1年で急速に知名度を上げていったモノラル・ミニ・プラグ。

タイ音楽のスタイルを取り入れているバンドがここまで世間に認知されるとは思っていなかったので、それだけでもタイ音楽ファンとしては感慨深かったのですが、さらに嬉しい知らせがこの後入ってきました。

それが、今回リリースされる事になった彼らの1stアルバムのニュースでした。

スポンサーリンク

スポンサーリンク




アルバム「サムライ・メコン・アクティビティ」レビュー

正直、こんなに早く作られるとは思っていなかったので、聞いた時は結構ビックリしたこの1stアルバム発売のニュース。でも、彼らの事をもっと多くの人に知ってもらうにはちょうど良いタイミングだったのかもしれません。

アルバムのタイトル「サムライ・メコン・アクティビティ」は彼らがタイで調達して来た楽器のメーカー「サムライ」と、メンバーが敬愛するテクノポップのレジェンド・クラフトワークのアルバム「放射能(Radio-Activity)」から由来するものという事。

リミックスを含む全6曲収録という事でミニアルバムの体制ですが、名刺代わりという点ではちょうど良いボリュームではないかと思います。

Monaural Mini Plug 1stAlbum "Samurai Mekhong Activity" Back Jacket

収録曲は24分の長尺の1曲(M-5)を除いて、3~5分台の曲でまとめられています。

曲は本場タイのピンプラユックでも演奏されているスタンダードも含まれていますが、中にはテクノをピンプラック・アレンジにした曲なんかもあり、なかなかユニーク。

しかし、彼らの真価が発揮されるのはやはり長尺の曲だと思います。

そして以前から気になっていたことなのですが、先にも触れたように彼らはクラフトワークを非常に好きなようで、今回のアルバムタイトルだけでなく、演奏の中にも「ヨーロッパ特急(Trans Europe Express)」や「ロボット(Robots)」、「モデル(Model)」といったクラフトワークの代表曲のフレーズを盛り込んでいます。また、今回のアルバムのM-5のイントロでモーターサイのエンジン音が入れられているのは、たぶん「アウトバーン(Autobahn)」からアイデアを拝借したのでしょう。そういえば、4人組というのもクラフトワークと同じです。

◆クラフトワーク/ロボット(ドイツ語ヴァージョン)

ただ、メンバーの年齢は全員20代半ば。そんな若い彼らがなぜクラフトワークなんか知っているのか?と、メンバーに直接聞いてみたところ「父親が好きだから」という答えが返ってきました。

ガーン! という事は、彼らの親は僕と同じ世代という事か・・・。ちょっと、軽いショックでした555

と、余計な話はさておき、このアルバムを聴いての感想なのですが、きっと録音が相当難しかったのだろうな、という印象を受けました。

宇都木さんがライナーでも書かれていますが、タイでもピンプラユックの録音というが少ないので、全体の音のイメージが沸きにくかったのでしょう。

荒々しい音を出したかったそうですが、ちょっと音がもこもこしてしまっている点は残念です。特にベースとパーカッションの音の分離が悪いのは惜しいです(特にM-3はそれが顕著に出てしまっている)。

それでもかなり健闘している方だとは思います。ただ、荒々しさを出したかったのなら、クンナリン・シンのアルバムのように、スタジオではなく野外で録音した方が、この音楽をダイレクトにパッケージ出来たのではないかな、と思いますけどね。

あと、例のテクノのカヴァー曲ですが、これはちょっと詰めが甘かったかな。まだチグハグな感じが残ってしまっているので、もう少しライブで試して、こなれてから録音した方が良かったのではないでしょうか。

◆アルバム「サムライ・メコン・アクティビティ」オフィシャル・ティーザー

とはいえ、単なるピンプラユックの模倣ではなく、自分たちなりのオリジナルを目指そうという心意気が伝わってくる所は好感が持てます。そして、今の彼らを知ってもらうには必要充分な内容になったのではないでしょうか。

ぜひ、ひとりでも多くの人に聴いてもらいたいアルバムです。

ライブの予定

アルバムが発売されて、さらなる活躍が楽しみなこの4人ですが、すでにいくつかのライブが決定しています。

まずは8月24~26日に富山県南砺市で開催されるワールド・ミュージックの大きなイベント「スキヤキ・ミーツ・ザ・ワールド」に出演します。

モノミニは8月26日ガーデンステージで15:30~16:00に出演予定。

タイムテーブルはこちらをご確認ください⇒http://sukiyakifes.jp/2018/08/05/gardenstage2018/

また、アルバムの発売に関連してインストア・ライブも行われます。

こちらは9月2日(日)ディスク・ユニオン新宿1Fロックストアにて、16:00スタート予定。無料です。

ちなみに、ディスク・ユニオンでアルバムを購入すると特典として、6月2日KAMIKANE3000での彼らのライブを収録したCDR(20分)がもらえるそうです。枚数など書かれていないので、購入者全員もらえるのでしょう。

なお、ディスク・ユニオンは新宿に何店舗もあるのでお間違いなく。

詳細はこちら⇒http://blog-shinjuku-rock.diskunion.net/Entry/9564/

最後にこれが一番重要なのですが、9月15日(土)アルバム・リリース・パーティーが行われます。

場所はワールド・ミュージック・ファンにはおなじみの青山のレストランバーCAY。スタートは19:00です。Soi48などゲストもあり。

詳細はこちらから⇒http://www.spiral.co.jp/e_schedule/detail_2695.html

チケットは前売り\2500、当日\3000。現在ローソン・チケットで発売中です。

ローソン・チケット⇒http://l-tike.com/order/?gLcode=73545&gPfKey=20180710000000346217&gEntryMthd=01&gScheduleNo=1&gCarrierCd=08&gPfName=%EF%BC%AD%EF%BD%8F%EF%BD%8E%EF%BD%81%EF%BD%95%EF%BD%92%EF%BD%81%EF%BD%8C%E3%80%80%EF%BD%8D%EF%BD%89%EF%BD%8E%EF%BD%89%E3%80%80%EF%BD%90%EF%BD%8C%EF%BD%95%EF%BD%87&gBaseVenueCd=38886

最後にひとつオマケのお知らせです。

文中でも触れた、彼らの師匠であるテーク・ラムプルーン先生はバンコクの隣サムットプラーカーンのプラプラデーンにあるイサーン料理のお店「ソムタム・パー・プルーン(ส้มตำพาเพลิน)」スクサワット店で、金・土・日の18:00~20:00にピンを演奏しています。

この看板が目印。

ピンの演奏を聴きながら食べるイサーン料理は最高です。

料理もお世辞抜きに美味しいので、タイに行かれた際はぜひお立ち寄りください。バンコクの中心部からもタクシーで200バーツもあれば行ける場所です。

◆バーンパゴーク病院を目指せば分りやすいかも。

スポンサーリンク

スポンサーリンク




アルバムリリースというひとつの課題はこなしたものの、まだまだこれからのバンドであることは確かのモノラル・ミニ・プラグ。

しかし、その分、皆の応援で大きく化ける可能性があることは間違いありません。

それを敏感に察知しているファンは今、確実に増え続けています。

皆さんの力でこのバンドをさらなる高みへと押し上げていきましょう。

この記事が気に入ったら
いいね ! しよう

スポンサーリンク




スポンサーリンク




おすすめ記事

-アルバム, レヴュー, 歌手・楽団

jaJapanese
thThai jaJapanese

Copyright© ルークトゥンモーラム・ファンクラブ , 2018 All Rights Reserved.