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【タイ音楽の新しい波】注目のイサーン女子特集

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今、毎週JOOXルークトゥンのヒットチャートをお伝えしていますが、そのチャートやYouTubeで人気のある曲を見ていたら、最近ある傾向があることに気がつきました。

それは、イサーンの若い、特に10代の女性歌手が台頭してきている事です。

若手の女性歌手が活躍しているのは、ここ最近に限った事では有りませんが、今、人気のある女性歌手たちにはいくつかの特徴があります。

それは、

見た目が地味

あまり笑わない

曲が暗い

こういう傾向が出て来たのは、やはりアーム・チュティマーの登場が大きく影響しているのではないでしょうか。

【誕生日記念】アーム・チュティマー:イサーンが生んだ若き才能

歌も歌って、ギターも弾いて、作詞・作曲も出来る、という人は決してアームが最初ではありませんが、彼女の存在がイサーンの歌手を目指す同世代の女の子たちに影響を与えたのは、間違いないと言えるでしょう。

この動きは、日本で例えたら1960~1970年代にフォークソング・ブームに近いと思います。

実際、アコースティック・ギターにジーンズという出で立ちはそれそのものですし、音楽的にも共通する部分が多くあります。

そんな若い女性歌手たち(ここでは「イサーン女子」と呼ばせていただきます)の中から、特に人気のある、あるいは実力がある歌手をピックアップしましたので、紹介したいと思います。

アン・ピライポン(อัน พิไลพร)

アン・ピライポンはウボンラーチャターニー出身の歌手。年齢は多分20代だと思われます。

テレビ番組「スック・ワン・ドゥアン・プレーン(ศึกวันดวลเพลง)」にも出演した事があるようですが、まだ知名度としてはそれほどではないようです。

彼女の事を知ったのは、イサーンの人達に人気の高い映画「タイ・バーン・ザ・シリーズ(ไทยบ้านเดอะซีรีส์)」の中の1曲としてリリースされた「シ・ダイ・ソムヂャイ・アーイ」を聴いてからでした。

若干不安定ながらも深い哀愁を帯びた歌声と、歌の世界観を上手く表現したMVが見事にシンクロしていて、一発でハマリました。

◆สิได้สมใจอ้าย(シ・ダイ・ソムヂャイ・アーイ) - อัน พิไลพร(アン・ピライポン)

この曲の前にもう1曲、タイバーン・シリーズの曲を歌っているアンですが、そちらもこの「シ・ダイ・ソムヂャイ・アーイ」に負けず劣らず良い曲で、メロディーとアンの鼻にかかった声が上手くマッチしていて、こちらも大好きな曲です。

◆ซังอ้ายบ่ลง(サン・アーイ・ボ・ロン) - อัน พิไลพร(アン・ピライポン)

タイバーン・シリーズといえば、ボーイ・パノムプライ(บอย พนมไพร)「トット・ウェーラー・バート・ヂェップ(ทดเวลาบาดเจ็บ)」グワーン・ヂラパン(กวาง จิรพรรณ)「ボペン・ヤン・カオ・カオヂャイ(บ่เป็นหยังเค้าเข้าใจ)」といった大ヒット曲を生み出して来た映画ですが、アンのこの曲も着実に再生回数を伸ばしてきているので、彼女が人気歌手の仲間入りする日もそう遠くない気がします。

ベル・ニパーダー(เบลล์ นิภาดา)

「イサーン女子」で真っ先に思い浮かべるのは、このベル・ニパーダー。

僕が彼女の存在を知ったのは彼女がまだ13歳の時だったけど、今は15歳くらいになったのかな。

ベルはコーンケーン在住で、当然のことながらまだ学生です。

しかし、歌手活動も積極的に行っていて、とくにYouTubeの彼女のチャンネルにはたくさんのカヴァー曲をアップしています。

ベルの特徴はしっかりした歌唱と、10代とは思えない大人びた雰囲気にあります。

ちょうど1年前にテレビ番組「モーラム・ファン・ペット」に出演していたけど、大先生方を前にあまり緊張感も見せずに歌っていて、バーンイェン・ラーケーンは「良い声。好きよ。」とまで言ってくれていました。

この番組でベルはイートの吹くケーンをバックにモーラムも歌っていて、それも聴きものです。

◆モーラム・ファン・ペット(หมอลำฝังเพชร)2017年10月7日放送回

◆อย่าปึกหลาย(ヤー・プック・ラーイ) - เบลล์ นิภาดา(ベル・ニパーダー)

グラターイ・パンニパー(กระต่าย พรรณนิภา)

イサーン女子の中でも最も存在感があると思うのは、このグラターイ。

まだ10代半ばと思われますが、この大物感はすごい。

それは決してハッタリという訳ではなく、実際曲を聴いてみると、とても10代とは思えない、ずっしりとした重みのある歌を歌える娘だという事が分るはずです。

もしかしたら将来的にカリスマ的存在になるかもしれない可能性も秘めています。

あまり笑っている写真を見た事がないし、明るい曲は似合わない声質という点でも、イサーン女子の代名詞的存在と言えるでしょう。

◆เมาแล้วกะคิดฮอด(マオ・レーウ・ガ・キットホート) - กระต่าย พรรณนิภา(グラターイ・パンニパー)

ヌーイ・パッサワン(เนย ภัสวรรณ)

今、JOOXルークトゥンのヒットチャートにも入っているヒット曲「ファーク・バイ・ラー」を歌っているのが、このヌーイ・パッサワン。なんと、まだ14歳との事。

本人はそれほど暗いタイプではなさそうだけど、歌はこの世代には似つかわしくないほど暗い。

歌に関してはまだ若いので未知数だけど、ある意味このイサーン女子を象徴するような存在である事は確か。

◆ฝากใบลา(ファーク・バイ・ラー) - เนย ภัสวรรณ(ヌーイ・パッサワン)

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プローイ・サシトーン(พลอย ศศิธร)

この中で唯一、自ら作詞・作曲するのがこのプローイ・サシトーン。

しかし、写真だけ見ていると、もうすっかり大人の女のような感じがしますが、実は彼女もまだウドンターニーで学生をやってるれっきとした10代の女の子。確か17歳くらいだったかな(この辺りの歌手はしっかりとしたプロフィールがないので、もしかしたら多少誤差があるかもしれません)。

実際、曲を聴いてもらえれば分ると思いますが、とても10代とは思えないしっかりとした曲を作れるんですよね。

彼女の存在を知った時は、その才能にビックリして、SNSにシェアしまくった事を思い出します。

イサーン女子の中でも将来性の高い歌手のひとりだと言えます。

◆เคยคิดบ่(クーイ・キット・ボ) - พลอย ศศิธร(プローイ・サシトーン)

ネス・ポンアムナート(เนส พรอำนาจ)

PCで作業している時に、よくYouTubeの自動再生で曲を流しっぱなしにしているですが、その時すごいソウルフルな歌が流れてきて、ビックリして手が止まってしまいました。それがこのネス・ポンアムナートの歌でした。

このネスの歌の上手さは、イサーン女子の中でもずば抜けていて、彼女のライブ動画も見てみたのですが、口パクじゃないかと思うほど、ぶれない音程には度肝を抜かれました(その動画はこちら)。

歌を聴いて鳥肌が立つなんてことは滅多にないけど、このネスの歌にはそれだけの力があると思います。

今回のラインナップの中では知名度は低いかもしれないですけど、実力は間違いなくトップクラスと言えます。

◆เมื่อยม้อย[เหนื่อยล้า](ムアイ・モーイ[ヌアイ・ラー])- เนส พรอำนาจ(ネス・ポンアムナート)

ユンイン・ガノックナン(ยุ่งยิ่ง กนกนันทน์)

今、JOOXルークトゥンのチャートにも入っている曲「チャン・ヤン・ラック・トァー(ฉันยังรักเธอ)」。

まもなく再生回数1億回を突破しそうな勢いの人気になっているこの曲にフューチャリングされているのが、このユンイン・ガノックナン。

彼女に関しては、実はルックスから入りました。

今年(2018年)の初め頃、SNSでユンインの写真を見たのがキッカケでした。

それからすぐにYouTubeで検索して、この「ボ・メーン・コーン・レン」を聴いたんですが、その時はあまり何とも思いませんでした。

しかし、今回のヒットで改めて彼女の歌声に惚れ直しましたね。先の曲も聴き直してみて、ようやくその良さに気がつきました。

ユンインの歌は線が細いですが、独特の色気がある所がひとつのアドバンテージになっています。

今回のヒットをキッカケに、ソロ歌手としての彼女にも注目が集まるのではないかと思います。

◆บ่แม่นของเล่น(ボ・メーン・コーン・レン) - ยุ่งยิ่ง กนกนันทน์(ユンイン・ガノックナン)

トゥッカター・ナリッサラー(ตุ๊กตา นริศรา)

このトゥッカターも写真をご覧になっても分るように、まだ学生の女の子です。

オーイ・セーンシン(ออย แสงศิลป์)のヒットでも知られる、アレンジャーでプロデューサーのテーク・コンサーン(เธค คอนสาร )先生のレーベル「ギター・レコード」からデビューした、まだ10代の歌手です。

彼女はまさにアーム・チュティマー・フォロワーといった感じの音楽性ですが、YouTubeでヒット曲をかヴぁーしている動画を見る限り、ギターも上手いし、歌もしっかりしています。

それに愛嬌もあるという点から考えても、非常にポテンシャルが高いひとりだと思います。

◆พ้อใหม่ลืมเก่า(ポー・マイ・ルーム・ガオ)- ตุ๊กตา นริศรา(トゥッカター・ナリッサラー)

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今回ピックアップした歌手の歌を一通り聴いてもらえれば、この動きの傾向が何となく掴めるのではないでしょうか。

正直、派手さはないし、日本人からみてエキゾティシズムという点では薄いですが、これが今のリアルなイサーンである事は事実です。

これから、ここで取り上げた歌手達が活躍する事で、イサーンの音楽シーンもますます面白くなっていくのではないか、という気がしています。

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