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バンコク~イサーンで購入したCDレビュー(2018年10月編)

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ようこそ、ルークトゥンモーラム・ファンクラブ(@lukthungmolamfc)へ。

改めていう事でもありませんが、タイでのCDの生産数は日を追う事に減少しています。

アルバムを制作するという事を念頭に置いている歌手は大手レコード会社に所属している歌手以外ほとんどいなく、新曲はインターネットで発表し、配信サイトへの販売や広告料、そしてコンサートで稼ぐという方法が一般的になっています。

そうなると当然購買意欲も薄くなり、以前は沢山買っていたCDも最近はすっかり少なくなりました。

しかし、全く買わないのも寂しいので、CDショップには顔を出すのですが、やはり目ぼしい物が少ないのが現状。ですので、今回購入したCDは全部で10枚弱でした。

とはいえ、それなりに良いものもありましたので、簡単に紹介したいと思います。

MP3集を選ぶポイントはイサーン・インディーの曲が収録されているかどうか

今、大手レコード会社で盤面制作を行っているのは、Grammy Goldとトップラインです。R-Siamは既に盤面制作は撤退してしまいました。

Grammy GoldからリリースされるCDやMP3のコンピレーションには最近のイサーン・インディーの曲も収録されるようになっていて、中にはダウンロードでも購入できない曲が入っている事もあり、重宝しています。

今回は4枚ほどのMP3集を購入したのですが、その中で特に気に入ったのが「ルアムプレーン・ラムシン・ヒット・タラートテーク(รวมเพลงลำซิ่งฮิตตลาดแตก)」というMP3。

このMP3はタイトルに「ラムシン」と付いている所からも推測できるように、アップテンポのルークトゥンモーラムを中心に選曲されたコンピレーションです。

収録されているのはGrammy Goldの歌手の他にドークムーイ・ペンナパー・ソムスック(ดอกเหมย เพ็ญนภา สมสุข)やチンタラー・プーンラープ(จินตหรา พูนลาภ)などのインディーの歌手の曲、そして今インドネシアでも爆発的な人気になっているシーヂャン・ウィーシー(ศรีจันทร์ วีสี)feat.ター・ペンナパー・ネープチット(ต้าร์ เพ็ญนภา แนบชิด)の「クラーン・チュー・アーイ・ネー(ครางชื่ออ้ายแน)」も入っています。

中にはタカテーン・チョンラダーがYouTubeでアップしていたイサーン・インディーのカヴァーもあり、盤面ではリリースされていない曲が何曲か収録されているのも気に入ったポイントです。

◆タカテーン・チョンラダー(ตั๊กแตน ชลดา)-シ・グッティ(สิงึดติ)

10月に発売されたばかりなので、比較的新し目の曲が多く収録されているのも購入の決め手になりました。ダンサブルなモーラムが好きな人にはおススメの1枚です。

その他のMP3もイサーン・インディーが出来るだけ多く収録されているものを選びました。

MP3をいくつか購入しようとすると曲のダブりが気になってしまうかもしれませんが、同じ曲が何曲も収録されているのは避けられないので、自分はお目当ての曲が2~3曲以上入っていれば購入しています。

今はまだGrammy Goldが何とかこういう形で盤面を出してくれていますけど、最近はUSBドライブでのリリースも徐々に増えてきて、特にトップラインはそちらにシフトしようとする傾向が感じられるので、今後MP3という形態も減っていくかもしれません。

在りし日の元気なプムプアンが拝める貴重なVCD

10月のタイ旅行でスパンブリーにあるプムプアン・ドゥアンヂャンが眠るお寺にお参りに行ったことは、「歩いて分ったコンサート巡りのポイントとコツ【バンコク編】」でも既にお伝えしてしました。

お寺にはプムプアンのCDやVCD、写真やバッジなどプムプアン・グッズを売っている場所があって、そこで今回購入して来たのが、プムプアンのコンサート映像を収録した2枚のVCDです。

プムプアン・グッズが販売されている場所

ここでは、既にCDショップでは入手が難しくなったCDなども販売されていて、今回購入したVCDも自分が知る限りここでしか買えないものでした。

このVCDにはプムプアンがテレビ番組「ローク・ドントリー(โลกดนตรี)=音楽の世界」に出演した際のライブ映像が収録されています。各60分弱収録されているので、2枚で2時間ほども在りし日のプムプアンが拝めると言う訳です。

プムプアンのライブ映像はこれまでいくつか観てきましたが、テレビ番組の撮影という事もあって、その中でもこの2枚がダントツに映像も綺麗ですし(といってもVCDレベルですが)、何よりも絶頂期の元気なプムプアンが堪能できるという点で、最高のものです。

こうして改めて動くプムプアンをじっくりと見てみると、彼女がタイの人々に愛されていた理由が良く分かります。

この時タイの音楽界のトップにいたはずのプムプアンであるはずなのに、普通にその辺を歩いていそうな人懐っこさが至る所で感じられて、その愛くるしさがこの2枚のVCDの中にも充満しています。

それに録音物では感じられない彼女の表現豊かな歌も聴きものです。単純に上手い下手というレベルを超越した歌手であった事も、プムプアンがタイを代表する歌手になりえた理由だったのではないか、という事がよく伝わってきます。

この映像は見るだけならYouTubeでも検索すれば見る事が出来るのですが、ファンとしてはしっかりと手元に持っておきたい貴重な記録です。

ラムプルーン・マスターのビンテージ・モーラム2枚

イサーンのCDショップはバンコクよりもさらに苦しい状況です。あるだけでもまだ良い方で、無い県も多くあります。

しかし、場合によってはウボンラチャタニーでインリーの幻の1stアルバムを発見したように(【レビュー】インリー、メジャーデビュー前の幻の1stアルバム)、バンコクでは入手できないCDが有ったりすることもあるので、やはりチェックは欠かせません。

マハーサーラカームに行った時、宿の近くをぶらぶらしていたら、潰れかかったやる気の無いCDショップを発見しました。まだ夕方5時だっていうのに、既に店じまいの途中でした。

ちょっと中に入らせてもらって品揃えを見させてもらったのですが、パッと見、目ぼしいものが見当たらず、何も買わずに出ようかどうしようか迷っていたところ見つけたがモーラムの名歌手2人のCDでした。

1枚目のカムグン・トーンヂャン(คำเกิ่ง ทองจันทร์)はサーティット・トーンヂャンやタッサポーン・トーンヂャンの師匠としても知られるモーラム・マスター。

ラムプルーン集という事で、ルークトゥン的な要素がないディープなモーラムが18曲収録されています。

バックも電気楽器はギターとオルガンくらいで、ケーンをメインにサックスとベース・ドラムスによるシンプルな編成になっています。

カムグン先生のラムは派手さは無いものの、確かな技術と渋い声でラムプルーンの真髄を感じさせてくれます。

ところで、ジャケットに使われている写真でカムグン先生は麦藁帽子を被っておもちゃのピストルを持っていますが、なぜなのかと思ったら、CDのタイトルにもなっている曲「ラムプルーン・ヂャンゴ・イサーン(ลำเพลิน จังโก้อีสาน)」の「ヂャンゴ」というのは、映画「続荒野の用心棒」の原題「Django」から来ているんですね。つまり「イサーンのヂャンゴ」という歌だったという訳です。

◆この動画の1曲目が「ヂャンゴ・イサーン」

もう1枚はモーラムの世界では有名な歌手「トーンミー・マーライ(ทองมี มาลัย)」の、こちらもラムプルーン集。

と言っても、恥ずかしながら自分はこのCDを買うまでこの方の事は知りませんでした。後で調べてみて、その存在を知った次第で・・・。

ジャケットの切れ長の目とアロハシャツという出で立ちに、最初は敬遠しようと思いましたが、「ラムプルーン」という言葉に引かれ買ってみたところ、これがなかなかの内容でした。

艶があり伸びる声とバックのケーン・ギターとの絡みも絶妙で、この人がラムプルーン・マスターと言われる所以がよく分かります。

ただ、同じような曲が延々と続くので、ラムプルーンはやはり言葉が分らないとその面白さをつかみ切れない、と感じたのも事実です。

作業用BGMにも最適なピン、グローンヤーオのインストCD

最近はチャンスがあれば、ピンのインストアルバムも買うようにしています。今回は別々の場所で1枚ずつ、計2枚購入してきました。

1枚はチュラ大ブックセンターで見つけたCD。演奏しているのはピン奏者の中でも僕が特に好きな人、ヌム・プータイ(หนุ่ม ภูไท)先生です。

チュラ大ブックセンターへは別の目的で行ったのですが、CDコーナーを見ていたら偶然見つけたのがこのCDでした。

タイトルの「ピン・マン・ワンワーン(พิณมันส์วันวาน)」とあるように、昔の曲をピンで演奏するというコンセプトのこのアルバム。

裏ジャケットを見ると10曲収録されている事になっていますが、メドレー形式で演奏されているので、22分弱のパート1と32分のパート2という様に2パートで収録されています。

音は他のヌム・プータイ先生のCDと同じように、打ち込みのドラムスをバックに延々とピンを引き続けるというスタイルなのですが、昔の曲がモチーフという事で普段よりは若干テンポが遅めの感じがします。その分聴きやすくなっている気がします。

存在感のあるピンの音と確かな技術の演奏で、安心して聴けるCDです。

もう1枚はマハーサーラカームのバスターミナルの近くにあるCDショップで見つけた、グローン・ヤーオのCD「グローンヤーオ・シン・マン・ラブート(กลองยาวซิ่ง มันส์ระเบิด)」です。

グローン・ヤーオ(กลองยาว)とは読んで字のごとく「長い太鼓」という事なのですが、ジャンルでこの言葉を使うときは、ピン・プラユックのスタイルにこのグローン・ヤーオが加わった演奏の事を言います。

グローン・ヤーオを演奏する人は基本ひとりではなく、規模にもよりますが10人前後が大小様々な大きさの太鼓を演奏するのが一般的です。

このグローン・ヤーオがピン・プラユックに加わると音に厚みも出て迫力が増しますし、見た目もインパクトが出ます。個人的にはピン・プラユックよりもこのグローン・ヤーオのスタイルの方が好きです。

このCDはスリヤー・シットプータイ(สุริยา ศิษย์ภูไท)という人がデレクションを担当していますが、この方は名前から推測すると先のヌム・プータイ先生のお弟子さんではないかと思います。

音を聴いてもヌム・プータイ先生に相通じるものがありますし、クオリティーも高いです。

ずんずん腹にくるグローン・ヤーオと暴れまわるピンのバトルが気持ち良い1枚でした。

ちなみに1年前にチェンカーンに行った時、グローン・ヤーオを現地で撮影してきたので、参考までの紹介しておきます。

今後、タイにおける盤面制作は先細りになって行く事は間違いありません。

CDショップもどれくらいが生き残っていくか。自分がよく行くヤオワラートのお店も、いつ無くなってしまうかと、ビクビクしながら通っています。

しかし、探せば面白いものがあるのも事実。バンコクだけでなく、イサーンに行った時も、時間が許せば出来る限りCDショップに足を運びたいと思っています。

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