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【秋のモーラムツアー(2)】洪水被害救援コンサート@ローイエット

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9月29日は前回の投稿でも触れたように、早い段階でローイエットのあるイベントに行く事に決めていました。

そのイベントというのがこちら。

คอนเสิร์ตรวมคน100ล้านวิว ช่วยภัยน้ำท่วมร้อยเอ็ด

今年の9月にイサーン方面では大雨により洪水被害にあった場所が多数ありました。

ウボンラーチャターニーの被害は大々的に報じられていたので、ご存じの方も多いと思いますが、他にも洪水になっていた場所がいくつもあり、ローイエットもその一つでした。

そのローイエットで洪水被害にあった人たちへの募金を募るために企画されたこのイベント。発起人はゴン・フアイライの「サイワー・シ・ボ・ティム・ガン」をヒットさせたSound Me Hang Recordの代表ゴップさんだったようです。

イベント名が「ルアム・コン・インディー100ラーン・ヴュー、チュアイ・パイ・ナムトゥアム・ローイエット(1億再生インディー歌手大集合!ローイエット洪水チャリティー)」とあるように、イサーンの人気歌手が一堂に会するという事で、バンコクではなかなか会えない歌手にも会える貴重な機会でした。

ただ、僕としてはそれとは別にどうしても会いたかった歌手がいたのです。

ローイエットは注意が必要な場所

このイベント、開始時間が昼の12時という事だったんですが(終わりは24時予定)、さすがに12時に行っても早すぎるだろうと思ったのと、前日の移動&コンサートの疲れもあって、結局コンケーンのホテルをチェックアウトしたのが、12時直前でした。

コンケーンのバスターミナルからローイエットまではピンク色のウドンタニー~ローイエットのバスに乗って3時間前後という事は、これまで何度もこの区間を行き来しているので、分かっていました。

ただ、今回はちょっとでも早く着きたいという考えから、ちょっと運賃が高いのですがロットゥーを利用してみました。

予想通り若干は早く着いたものの、ピンクバスと比べるとわずかな差しかなかったので、わざわざロットゥーを使うほどでもなかったかな、というのが正直な感想です。

お昼ご飯を食べていなかったので、遅い昼食を済ませた後、予約していた宿まで行く為にモーターサイに場所を伝えて金額を確認したところ、「60・・・、あ、80バーツ」などと言い出した運転手(女性でした)。

ローイエットのバスターミナルは心配になるほど寂れていて、客が少ないのは分かるのですが、あからさまにぼろうとするのは、さすがに容認できません。

「今、60バーツって言ったでしょ!」と食い下がって、60バーツにさせましたが(距離的に考えたらそれでも高い方)、こういうのはあまり気分が良くありませんね。

モーターサイ(バイクタクシー)は言い値なので、金額を確認せずに乗ったりすると、到着した後、吹っ掛けられる可能性もあるので、必ず乗る前に確認しておくのがベストです(特にイサーンでは)。

良い曲と良い声に感動

ホテルにチェックイン後、ぶらぶら歩いて会場であるブンパラーンチャイ前へ。

出来ればモーターサイなどを使って行く方が安全なのですが(裏道だと犬がいたりしますし)、ローイエットはタクシーやモーターサイがほとんどありません。

今回はたまたま予約した宿が歩いても行ける距離だったので、徒歩で向う事にしました。

途中、2月にたくさんCDとカセットテープを買わせてもらったお店の前を通ったので、やってたらまた買おうかと思いましたが、残念ながらこの日は休みでした。

นาวเทป ร้อยเอ็ด

ローイエット・プラザ前にあるCDショップは残念ながらお休みでした。

そこからしばらく歩くと、会場であるブンパラーンチャイ公園に到着。

この公園、大きいので、場合によってはコンサートをやっている会場を探し回らなければならないのですが、この時は運良く、たどり着いたその場所がまさにコンサート会場でした。

しかし、まだ4時という事で日が出ている真っ最中。こういうカンカン照りの中で踊っている人はほとんどいません。

この時も案の定、皆テントの下にいて、ステージ前は全く人がいませんでした。

到着して、少し会場周辺の状況や舞台裏を確認していたら、歌い始めたのがメー・ヂラーポンとポン・チャンタポンでした。

二人とも既に別の場所で観たことがある歌手。メーは正直、歌が下手だったけど、この日聴く限りではそこそこ上達したみたい。

ポンは曲がかなりヒットしたので、もうちょっと人気が出るかと思ってたけど、そこそこという感じで、僕が期待したほどではなかった。

曲が売れるだけでは、歌手として成功するのは難しい、というルークトゥンモーラムの世界のひとつの例ですね。

この日は出演者が多いので、2~3曲歌うだけかと思ってましたが、彼女らの持ち歌を含め5~6曲ほど歌っていました。

でも、日差しが強く、客の反応が薄い中で歌わされていたのは、ちょっと可哀そうでした。

その後、この日、個人的に楽しみにしていた歌手のひとり、ナームトゥーイ・サベーンビン(หนามเตอ สะแบงบิน)が意外に早い時間に登場。

彼女はYouTubeで2億再生を超えた大ヒット曲「チョープ・ベープ・ニー(ชอบแบบนี้)」を歌っている人です。

この曲、Twitterでシェアした時も、結構反応が良かったんですが、個人的にも大好きな曲なので、一度ライブを観てみたいと思っていました。でも、バンコクでは観られないんですよね。

実際に生で聴いた彼女の歌は、期待以上に素晴らしかったです。

透き通った声でありながら、しっかりと芯があって、この歌の魅力を最大限に表現していると思いました。しかも、音程が一切ぶれない。

この曲以外にも4~5曲歌いましたが、かなり高い歌唱力を持っていました。

お客との絡みも上手く、歌手としてもかなり実力の高い人であることが、ライブを観てよく分かりました。

◆チョープ・ベープ・ニー/ナームトゥーイ・サベーンビン(ライブ)

それにしても若い女の子たちからの人気がすごい。

2曲目からステージから降りて、みんなから募金を募っていたのですが、女の子たちがかなり興奮していて、終始黄色い声援が止みませんでした。

歌っている「ピー(ヂョン)ポン」という曲は、女性にとってはキーが低くて、かなり歌い難い曲なんですが、結構しっかり歌っています。この辺からも彼女の実力が分かります。

◆ピー(ヂョン)ポン/ナームトゥーイ・サベーンビン

ナームトゥーイが歌い終わった後、徐々に日も暮れはじめ、何組か歌い終わった頃に、このイベントのセレモニーがありました。

主催のゴップさんの司会の元、役人さんらしき人が何人か挨拶し、歌手も一緒にステージに上がって記念撮影が始まりました。

すると、その中にこのコンサートで特にお目当てにしていた歌手が!

かつてのルークトゥンの歌姫は最前線に戻ってこれるか?

セレモニーも一通り終わり、登場したのがその、この日1番のお目当ての歌手でした。

ルークトゥンが好きな人にはおなじみのリウ・アヂャリヤーです。

リウは、僕が初めてタイに行った2009年5月、テレビで彼女の歌が流れていて(その時は名前も知らなかった)、それを観て衝撃を受けた歌手。

その後、すぐにCDを買いに行ったのを今でもはっきり覚えています。

◆その時、流れていたのがこの曲「フアヂャイ、ミー・ンガーン・カオ」

そして、タイでコンサートを初体験した2010年6月、何人か会った歌手の中のひとりに彼女がいました。もう9年ほど前になるでしょうか。

そういう意味で、非常に思い入れの深い歌手の一人です。

◆2010年6月のプムプアン追悼コンサートなどで撮影したリウの写真(この頃はコンデジで撮っているので、絵が汚い^^;)

ここ数年は事務所の方針だったのか、ステージで歌う事よりもテレビ出演など、タレント活動が多かったリウ。

歌もSkypassとのコラボなど、いくつかはリリースされていたものの、大きな話題にならなかったのが現状です。

しかし、ここにきて活動を活発化。

このコンサートも本来はイサーンのインディー歌手が集まって、という趣旨のものなんですが、そこに北タイ(ラムパーン)出身の彼女がラインナップされたのは、たぶんリウ自身が出演を申し出たからではないでしょうか。

ただ、心配だったのは、どれだけイサーンの人たちの心を掴むことができるか、という事。

その為に自分の曲以外に最近のインディーのヒット曲をカヴァーしたりしていましたが、正直、無理してる感は否めませんでした。

お客に歌わせたり、お客をいじったりと、一生懸命努力しているのは充分わかったのですが、どうも空回りしているような印象ばかりが目立っていました。

リウが最前線から離れている間、彼女の音楽性と今のルークトゥンモーラムとの間には、かなり大きな溝が出来てしまった、という事を改めて感じたこの日のリウのステージでした。

しかし、本人もそれを分かっているのか、リウのYouTubeチャンネルでは最近のいろんなヒット曲をカヴァーしたりしていて、何とか挽回しようと努力しているようです。

リディアとのコラボ曲「トゥア・メー(ตัวแม่)」が良かっただけに、再び彼女がヒットチャートをかき回してくれることを期待したいものです。

◆カーター・コーヂャイ~サパロット(ライブ)/リウ・アヂャリヤー

現場にこそリアルなタイ音楽がある

リウが歌い終わってからもしばらく会場にいて、何組かの歌手を観ていたのですが、その中にひときわ女の子から黄色い声を浴びている歌手がいました。

その時は名前が分からなかったのですが、後で調べてみたら、彼はボーム・ルークプラタート(บอม ลูกพระธาตุ)という人のようで、「ノッ(เนาะ)」という曲が今、人気急上昇中のようです。

全くノーマークの歌手だったので、彼が登場した時の女の子の騒ぎ様にはビックリしました。

イサーンでは既に大人気のようで、いくつもコンサート告知は見かけますが、バンコク方面はまだこれからのようです(来年以降のコンサートにはラインナップされているものもあった)。

こういうのはやはり、イサーンの現場に来てみないと分からないものです。

◆ナーウ・ニー・ゴート・パイ/ボーム・ルークプラタート

ボーム以外にもう一人印象に残ったのが、モス・ラッサミー(มอส รัสมี)でした。

彼女はSound Me Haeng Records所属で、タッサポーン・トーンヂャンの妹分のような存在と言えます。

2年ほど前に、まだモスが本格デビューしたばかりの頃、ラヨーンで歌っているのを観たことがあるのですが、人前で歌うのが経験が少なかったせいか、汗を拭くこともできず、直立不動で歌っていたものです(その時の動画はこちら「モス・ラッサミー@タラート・スチャーダー」)。

モスを観るのはその時以来。

この日歌っていたのはオリジナル曲ではなかったのですが、2年前の時と比較すると、情感豊かな歌を歌えるようになって、格段に進歩したと思います。

まだ音程が不安定な部分があるものの、だいぶ余裕も出てきましたし、曲に恵まれれば良い歌手になりそうな気がします(ちなみに彼女の最新曲はこちら「モス・ラッサミー/You go on your way」)。

◆イー・ラー・ウーイ(Cover)/モス・ラッサミー

名曲の数々と充実のバンドに満足した夜

この日のコンサートにラインナップされていた歌手の中で、あと一人、どうしても観ておきたかった歌手がいました。

その人はター・トーヂョーウォー(ต้าร์ ตจว.)なんですが、せめて彼の出番までは居ようと思っていたものの、なかなか姿を現しません。

しかも、彼のFacebookの投稿を確認すると、同じ日の夜にローイエットのパブ「DRONE CLUB」という所で歌うとの情報が。

ならば、こちらではとっくに歌い終わっていておかしくないのですが、一向に舞台に出てきそうな気配はありません。

もしかすると、早い時間に歌い終わってしまったのかも。もう、待っていても来ないかな?

と、思っていると、突然ステージが真っ暗に!

そう、停電です。

◆停電で暗くなってしまった会場周辺

停電は20分後くらいに復旧し、またコンサートが再開されたのですが、そのせいでこのままこの会場にいようという気持ちが、すっかりなくなってしまいました。

ならば、少し早めだけど、ターが出るというパブに移動してしまおう、という事で、出来ればタクシーかモーターサイで行くべき所なんですが、この時間のローイエットにはそんなもの無いので、徒歩でDRONE CLUBまで向かいました。

到着した時間が22時過ぎと、少し早めだったので、食事をしたりして、頃合いを見計らって、パブの中に入りました。

客入りは満席ではなかったものの、8割以上のテーブルは埋まっていたでしょうか。

ターのライブを観るのは2月のマハーサーラカーム以来なので、8か月ぶりです。

彼のライブはとにかくバンドが素晴らしく、非常に技術力の高いメンバーが集まっているので、安心して観られます。

それに、オリジナル曲だけでなく、カヴァーも独特のアレンジを施しているので、耳の肥えた日本人でもかなり楽しめます。

この夜も、まもなく2憶再生になるヒット曲「コー・テック・フェーン・ガオ」をはじめ、ターの代表曲から意外なカヴァーまで歌ってくれ、しかも聴きごたえのある歌と演奏に、存分に満足できたライブでした。

◆ター・トーヂョーウォー/コー・テック・フェーン・ガオ@ DRONE CLUB

まだタイに来て2日目なのにもかかわらず、がっつりボリュームのあるコンサート2ヶ所でしたが、次の日はバスでバンコクへ移動しなければなりませんでした。

モーラムツアーは始まったばかりでしたが、この時はまだ今回が、これまでで一番中身の濃いツアーになるとは、思ってもいませんでした。

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