はるばるイサーンの奥地へ
モーラムツアー2日目の9月27日は、まだ始まったばかりというのにいきなりメインイベント的な濃い1日となりました。
この日の目的は、ガーラシンのカムムアンにある楽団宿舎前で行われる、シラピン・プータイの楽団開きコンサートを観に行く事。
本当は前日に深夜バスでガーラシン入りしようと計画していたのですが、直前に26日にバンコクでプラトム・バントゥンシンのコンサートがあるという情報が入ったので、一旦バンコクに宿泊して、次の日にガーラシン入りするという予定に変更しました。
私にはタイ国内の移動は出来るかぎりバスを使うというポリシーを持っているのですが、今回は時間的に間に合わないので、やむなく飛行機を使う事になりました。
ローイエット経由でガーラシンに向かう
ガーラシンには空港はないので近隣の空港がある県を経由してガーラシンに入るという方法になります。そうなるとコンケーンかローイエットのどちらかになるのですが、今回はローイエットを選択。しかし、これが大失敗でした。
その理由は、ローイエットの空港は中心部から結構距離のある場所にあるという事と、空港から中心部へ行く方法がタクシーかモーターサイ(バイクタクシー)しかないという事です。
空港から近い場所へ行くならモーターサイでも良いのですが、自分の場合はバスターミナルへ行かなくてはならないので、そうなるとタクシー択一になってしまいます。しかも、空港からバスターミナルまでは300バーツもかかりました。
今回は飛行機を利用してガーラシンに向かうのは初めてという事もあってローイエット経由にしましたが、次回以降はコンケーン経由で行く方が良さそうです。
さらにロットゥーに乗り換えてコンサート会場を目指す
ローイエットのバスターミナルからバスに乗ってガーラシンに到着したのは午後3時頃でした。しかし、目的のコンサートが行われるカムムアンは、ここからさらにロットゥー(乗り合いバン)で1時間半行った先にあります。
30分ほど待ってやって来たロットゥーは既に満員。プラスティックの椅子で無理やり場所を作ってカムムアンへと向かいました。
車内にはおしゃべりなオバチャンがいて、「何しにカムムアンに行くんだ?モーラムを見に?ヒャーヒャヒャ」というお決まりのリアクションがあったりで、午後5時頃ようやくシラピン・プータイの宿舎前に到着。会場では舞台設営の真っ最中でした。
予想通り周りには大したものがほとんど無い場所。しかし、地元の人達にとっては待ちに待ったお祭りとあって、宿舎周辺に沢山の屋台が出ておりました。
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とりあえず今回カムムアンに来る事で宿の手配をしてくれたシラピン・プータイの歌手プローイに挨拶。プローイには事前にこのコンサートに行く事を伝えた所、「泊まる所はどうするの?決まっていないんだったら、私がしておいてあげる」と、予約をしてくれたのでした。
そもそも、そんな辺鄙な所に宿があるのか疑問に思う方もいらっしゃるかもしれませんが、ホテルはさすがに無いものの、モーテル(タイではリゾートと言われています)は所々にあるので、そこに泊まる事はできます。
プローイに挨拶した後、バンコクから来ていたモーラム・ファンの車に乗せてもらい、宿にチェックインし、一休みした後、9時過ぎに改めてコンサート会場であるシラピン・プータイ宿舎前に来ました。
舞台前には今か今かと待ちわびる人たちと、この日を楽しみにしていた村の人たちがわんさとやって来ていました。
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コンサート開始まで舞台裏見学
バンコクでモーラム・コンサートが行われる場合は午後8時前後からスタートしているのが普通ですが、この日は9時に到着した時点でまだ始まっていませんでした。
コンサートが始まるまで少し時間がありそうだったので、お気に入りの歌手に挨拶がてら舞台裏をちょっと見学。
そこには舞台衣装が至る所にあり、さすが拠点でのコンサートとあって、ツアーの時より豪華なステージになるのでは、と予感させるものでした。
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そうこうしている内に観客もどんどん増え、10時近くになった頃、いよいよ新シーズンのオープニングコンサートが開始されました。
モーラム最高峰の豪華ステージが開幕
長い間楽しみにしていた、このコンサート。それはお気に入りの楽団という事もありますし、自分にとってはイサーンで観る初めての楽団開きという事もありました。
やはりどの楽団にとっても、この新シーズンの1発目というのは色々な意味で特に重要なコンサートのようです。
その気迫が始まった瞬間から伝わってくる、観客を圧倒するサウンドとヴィジュアル。前シーズンの時も感じていましたが、やはりこのシラピン・プータイは数あるモーラム楽団の中でも最高のクオリティーを誇っている楽団である、とオープニングから改めて実感させられました。
高いテクニックを持ったバンドとダンサー、壮大な舞台セット、豪華な照明、そして何よりも充実した歌手たち。主宰者であるウィーラポン・ウォンシン師の美意識が見事に反映された素晴らしいステージに見惚れました。
- ศิลปินภูไท คอนเสิร์ตเปิดฤดูกาล60-61
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ただ、気合が入りすぎて、ちょっと力んでいる歌手が何人かいたりしました。でも、その辺は愛嬌もありますし、ステージをこなしていけば自然と解消されていくでしょう。
これはマニアックな情報ですが、今季からヌーパーン・ウィセートシン(หนูภารวิเศษศิลป์)にいたプレーワー・ガーラシン(แพรวา กาฬสินธุ์)がシラピン・プータイに移籍してきています。ヌーパーンでは看板歌手だったプレーワー。この楽団でも活躍してくれる事を期待しています。
あと意外だったのが、観客がいまいち盛り上がっていないことでした。
観に来ている人たちは楽団の拠点が地元の人たちですから、さぞや楽しみにしていたでしょうし、実際早くからゴザをひいて場所を確保していた訳ですから、その期待感はよそ者の自分にも充分伝わってきていました。
しかし、いざコンサートが始まっても後ろの方で少し踊っている人がいるくらいで、ほとんどの人たちは座ってじっと見ているだけでした。こんなものなのかな、とちょっと拍子抜けしてしまいましたね。
でも、それは自分が本場イサーンのモーラムを知らないから、という事をこの後思い知らされるのでした。
イサーンで盛り上がるのは夜中1時過ぎ!
充実したステージに夢中になり、気がつけば12時を過ぎていました。バンコクなどの都市部では大体1時頃までにコンサートが終わるのですが、ここイサーンではその時間になっても全く終わりそうな気配がありません。
SNSに投稿されているコンサートで撮った写真を見たりすると、どうも明け方に歌っているような写真がちらほらあったので、もしかしたら朝までやるのかなという予感はありました。
実はその辺を期待しての今回のイサーン訪問でもあったのですが、予想通りコンサートは深い時間になってもまだまだ続いておりました。
それどころか、それまで大人しかったお客さんが1時を過ぎた頃から続々と踊り始め、夜中の2~3時頃がピークと言えるほどの盛り上がりでした。これは、この後観に行ったモーラム・ヂャイグンローイやシアン・イサーンでも同じでしたから、イサーンでは夜中が一番盛り上がる時間帯なんでしょうね。
中にはお年寄りや子供もいたりしますし、寝ている人もいるのですが、その辺はもう自由。モーラムはどんな楽しみ方をしても良いんです。
ちなみに1時以降はお芝居と歌が交互に繰り返され、それが明け方まで続きます。こういうタイムレスな感覚は今はイサーンでしか味わえませんね。
明け方にこそモーラム・コンサートの醍醐味が凝縮されている
永遠に続くのではないかと錯覚しそうな時間はまだまだ終わりそうな気配はありません。酔っぱらいにお酒を飲まされたり、顔に白粉塗られたりしながら、宴は続いておりました。
そうこうしている内に空が白々と明け始め、いよいよ楽しい時間も終わりに近づいてきました。
8時間近く続いたこの日のコンサート。舞台に立っている人たちも大変ですが、観客もさぞ疲れているだろうと思っていましたが、それどころか皆明け方でナチュラルハイになっているのか、ここぞとばかりに踊り狂っておりました。
まさか、明け方が一番盛り上がる時間だったとは!これはイサーンに来てみないと分からない事実でした。さすがにピーク時の2,3時頃に比べれば、帰ってしまった観客もいましたが、それでも結構多くの人が残って、最後の瞬間を楽しんでいました。
中にはこれから仕事に行くであろう、近くの銀行の制服を着た女性も観に来ていたりして(終わり間際は無料で観られるので)、面白い光景が見られたりもして。
7時ちょっと前に大盛り上がりで終了した、この日のシラピン・プータイの楽団開きコンサート。本当に貴重な体験が出来て、大満足の1日になりました。
最後は本当は疲れているであろうプローイが、自ら運転する車で宿まで送ってくれたりして、最後までお世話になりっぱなしでした。
今度はシーズン最終日のコンサートを観に来たいなと、今から計画しております。
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