タイ文字を全部覚えなくてもコンサート告知は分かる
[st-kaiwa1]コンサートの情報はSNSで良く見るけど、タイ文字だけだから何が書いてあるのか分からないなぁ[/st-kaiwa1]
[st-kaiwa2]タイでコンサートが見たいけど、タイ文字が読めないからどこに行けばよいのかしら[/st-kaiwa2]
ルークトゥンモーラムをCDやインターネットで楽しむのももちろん良いのですが、この音楽の醍醐味はライブにあります。
今はLCCもあるので日本~タイの航空券は往復2万円台から購入できますから、タイにも来やすくなりました。
また、タイはアジアの中では比較的治安が良い方ですので、海外旅行に慣れていない方でもそれほど怖がらずに旅行を楽しむ事が出来ます(と言っても、全く日本と同じという訳ではありませんので、最低限の危機感は持ってください)。
ですので、ルークトゥンモーラムに興味を持たれた方にはぜひ現地でのコンサートも楽しんでほしいと思っています。
しかし、ルークトゥンモーラムのコンサートは「前売りチケット買ってホールで指定席で観る」というような物はほとんどありません。
また、会場も中心部から少し外れた空き地や駐車場である場合が多く、少し前までは土地勘の無い者には行く事が難しい場所がほとんどでした。
自分が初めてタイでコンサートを観た時は、現地に住んでいた人に案内してもらったのですが、行った所がガイドブックの地図からは外れた場所だったので、かなり不安になったものです。
しかし今はインターネットが普及して、旅行者でもガイド無しに比較的容易に郊外まで足を伸ばせるようになりました。
そこで、さらに踏み込んで、自分で情報を見つけて、それを自身で解読し、コンサートに行ける事できるようになってもらいたいと思います。
タイ文字が読める人に聞くのも良いのですが、自分で分かるようになると情報を収集できるスピードも違いますし、なにより達成感がありますので、ぜひ挑戦してみてください。
【基礎編】タイの数字

まずは基礎として、タイの数字を知っておいてほしいと思います。
ただし、今はほとんどアラビア数字が使われる事が多くなってきましたので、日付・年号はだいたいアラビア数字で表記されます。ですので、タイ独自の数字というのは知っておく程度で充分でしょう。
たまに全てタイ数字で表記される事もありますが、その時は調べながら解読すれば良いと思います。
๐(スーン)=0
๑(ヌン)=1
๒(ソーン)=2
๓(サーム)=3
๔(シー)=4
๕(ハー)=5
๖(ホック)=6
๗(ヂェット)=7
๘(ペート)=8
๙(ガーウ)=9

この告知はナコンパトムにある有名なお寺「ワット・ライキン」でのコンサート告知なのですが、数字もすべてタイ文字で書かれています。
ちなみにここには、仏暦2560年(西暦2017年)4月7~15日までコンサートが開催されると表記されています。
ただ、こういったタイプは稀なので、それほど心配しなくても大丈夫です。
タイの年号
タイの年号は基本仏暦表記です。ルークトゥンモーラムの告知で西暦表記される事は99.99%ありません。ですので、これは必ず知っておいてください。
計算の仕方は簡単で、西暦に543年足せば仏暦になります。今年は2018年ですので、仏暦は2561年という事です。
また、「61」というように後ろ2桁のみで短縮して表記される事が多々あります。
ちなみに仏暦はタイ語でพุทธศักราช(プッタサッカラート)と言います。ほとんどの場合、省略されてพ.ศ.(ポーソー)と表記されます。
月の表記

2016年4月30日 スーパーワン・プラザ・マーケット(クロンタン)でのデンチャイ&プレーウプラーウのコンサート告知看板(撮影:筆者)
一番厄介で一番間違えやすいのがこの月の表記です。
タイでは今でも独自の表記方法を用いていて、ドゥアン(月)に数字をつけて「ドゥアン・ヌン(1月)、ドゥアン・ソーン(2月)」でも通じますが、一般的に使われる頻度は少ないです。
コンサートなどの告知では基本、タイ独自の月表記です。これも必須ですので、がんばって覚えましょう!
なお、タイの月表記は大の月(31日ある月)と小の月(30日の月)で語尾の表記が分かれています。
●大の月(31日ある月)=…คม(コム)
●小の月(30日の月)=…ยน(ヨン)
※2月のみพันธ์(パン)
มกราคม(ม.ค.)=モッカラー・コム「1月」
กุมภาพันธ์(ก.พ.)=グムパー・パン「2月」
มีนาคม(มี.ค.)=ミナー・コム「3月」
เมษายน(เม.ย.)=メーサー・ヨン「4月」
พฤษภาคม(พ.ค.)=プルッサパー・コム「5月」
มิถุนายน(มิ.ย.)=ミトゥナー・ヨン「6月」
กรกฎาคม(ก.ค.)=ガラッカダー・コム「7月」
สิงหาคม(ส.ค.)=シンハー・コム「8月」
กันยายน(ก.ย.)=ガンヤー・ヨン「9月」
ตุลาคม(ต.ค.)=トゥラー・コム「10月」
พฤศจิกายน(พ.ย.)=プルッサチカー・ヨン「11月」
ธันวาคม(ธ.ค.)=タンワー・コム「12月」
コンサート告知を読む際に重要なのはカッコで記した省略表記の方です。
慣れてくれば見た時にすぐ分るのですが、紛らわしい表記があるので注意が必要です。
特に1月(ม.ค.)と3月(มี.ค.)はほんの1部違うだけですので、慣れている人でも読み間違える事があります。自分はこれを読み間違えて、友人を酷い目にあわせたことがあります^^;
それと、タイの日付表記は欧米と同じく「日・月・年」の順になっています。
それではここで練習問題です。下の画像は何年の何月何日でしょうか?答えはブログの最後でお伝えします。
【練習問題】
場所の表記
ここから若干ハードルが高くなりますが、今はGoogleという便利なものがありますので、それを使いながら場所を確認する方法をお伝えします。
【場所を表記する基本単語】
ณ=「ナッ」~に於いて。場所表記の前に置かれる前置詞。
ถนน(ถ.)=「タノン」道
บ้าน(บ.)=「バーン」村、村落
ตำบล(ต.)=「タムボン」地区
เขต=「ケート」区
อำเภอ(อ.)=「アムプー」群
จังหวัด(จ.)=「ヂャンワット」県
タイの場所表記は日付と同じく欧米式で「村⇒区⇒群⇒県」と、小さい場所から大きい場所へという順番になっています。
「バーン」はあまり表記される事はなく、「タムボン」あるいは「ケート」の次に具体的な場所が表記されている事がほとんどです。

上の画像は2017年9月27日にガーラシン県カムムアン群トゥンクローン区のシラピンプータイ宿舎前で行われた、シラピンプータイのシーズン2017~2018の楽団開きコンサートの告知です。
コンサート会場の表記は「バーン・パック・ウィーラポン・ウォンシン」と書かれています。「バーン・パック(บ้านพัก)」というのは楽団員が寝泊りしている、楽団の拠点となっている所です。「ウィーラポン・ウォンシン」はシラピンプータイの楽団長の名前です。
場所の表記は「トゥンクローン区⇒カムムアン群⇒ガーラシン県」の順番になっています。
最後はGoogleを使って場所の確認
[st-kaiwa3]県や群が分った所で、最終的な場所はタイ文字が読めないと分からないじゃん![/st-kaiwa3]
そんな声も聞こえてきそうですが、ここからはGoogleを使います。
場所が書かれている場所が分ったら、その文字をそのままGoogleに打ち込んで検索します。そうすればGoogle Mapで場所が表示されます。
ただし、ここで注意点ですが、検索する際は必ずタイ文字で打ち込んでください。それでないと正確な場所が表示されません。
ローマ字は人それぞれ表記の仕方が違うので、正しい検索結果が出ない場合が多々有ります。最初は大変かもしれませんが、地道にタイ文字を一文字づつ打ち込んでみてください。
歌手名は写真で判断する

2018年3月15~26日、バンコク・バンケーン地区、ラムイントラ4km住宅街でのイベント告知
土地名と同じく歌手の名前も基本タイ文字が読めないと分りませんが、今の告知や看板はデジタルで作られているので、歌手の写真が使用されていて分りやすくなっています。
ですので、写真を見れば誰のコンサートなのかはだいたい分ります。
あるいは場所を調べる時と同じように、タイ文字でGoogle検索すればその歌手の写真がヒットしますので、それで判断しても良いでしょう。
以前の看板は手書きが主流でしたが、今はほぼありません。自分も手書き看板を見たのは今から4年前くらい(2014年)が最後でした。
タイ文字を読むのに比較的慣れてきた今でも、手書き看板を読み解く事は結構難しいです。

2014年9月7日、バンコク・ラムカムヘン通りソーイ39(ワット・テープリーラー)中間でのドークヂャーン・バントゥンシンのコンサート告知(撮影:筆者)
コンサート告知を調べる際に覚えておくと便利な言葉
วัด(ワット)=お寺
ห้าง(ハーン)=デパート、ショッピングモール
สนาม(サナーム)=公園
สนามกีฬา(サナーム・ギラー)=競技場
ลาน(ラーン)=広場、空き地
ตลาด(タラート)=市場
ซอย(ソーイ)=道(タノンは大通り、ソーイは小道)
แยก(イェーク)=角。「สามแยก(サーム・イェーク)」=三叉路、「สี่แยก(シー・イェーク)」=交差点
ศาลากลางจังหวัด…(サーラー・グラーン・ヂャンワット・・・)=・・・県庁
コンサートに行く際の注意点
最後に、告知の読み方ではありませんが、コンサートに行く際に気をつけていただきたいことをお伝えしておきます。
1.「無理はしない」・・・場所が分ったからといっても、土地勘の無いところに無防備に行くと帰りの足が無かったりする事があります。Google Mapで調べた時に、会場の周りに何も無さそうな所だったら、無理はしないようにしてください。これは経験上言えることです(実は結構痛い目にあっているw)
2.「女性は必ず2人以上で行く」・・・最近は女性でもモーラムを観たいという人が増えてきて嬉しいかぎりなのですが、いくら治安が比較的良いタイでも女性1人での行動は危険です。コンサートの終わりは12時前後になりますし、深夜のタクシーは危険度が高まります。出来るだけ友人と一緒に行くようにしてください(男性がいればベター)。
これだけの説明ですぐにコンサート告知が読めるようにはならないかもしれませんが、分る所から進めていけば、暗号にしか見えなかったタイ文字も少しずつ分ってくるようになると思います。
ぜひチャレンジしてみて下さい。
それでは最後に練習問題の答えです。答えは「2015(仏暦2558)年12月15日」でした。
※参考文献「暮らしのタイ語単語7000」佐藤正透著(語研)
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