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【タイ音楽の新しい波】注目のイサーン女子特集

今、毎週JOOXルークトゥンのヒットチャートをお伝えしていますが、そのチャートやYouTubeで人気のある曲を見ていたら、最近ある傾向があることに気がつきました。 それは、イサーンの若い、特に10代の女性歌手が台頭してきている事です。 若手の女性歌手が活躍しているのは、ここ最近に限った事では有りませんが、今、人気のある女性歌手たちにはいくつかの特徴があります。 それは、 見た目が地味 あまり笑わない 曲が暗い こういう傾向が出て来たのは、やはりアーム・チュティマーの登場が大きく影響しているのではないでしょうか。 【誕生日記念】アーム・チュティマー:イサーンが生んだ若き才能 歌も歌って、ギターも弾いて、作詞・作曲も出来る、という人は決してアームが最初ではありませんが、彼女の存在がイサーンの歌手を目指す同世代の女の子たちに影響を与えたのは、間違いないと言えるでしょう。 この動きは、日本で例えたら1960~1970年代にフォークソング・ブームに近いと思います。 実際、アコースティック・ギターにジーンズという出で立ちはそれそのものですし、音楽的にも共通する部分が多くあります。 そんな若い女性歌手たち(ここでは「イサーン女子」と呼ばせていただきます)の中から、特に人気のある、あるいは実力がある歌手をピックアップしましたので、紹介したいと思います。 アン・ピライポン(อัน พิไลพร) アン・ピライポンはウボンラーチャターニー出身の歌手。年齢は多分20代だと思われます。 テレビ番組「スック・ワン・ドゥアン・プレーン(ศึกวันดวลเพลง)」にも出演した事があるようですが、まだ知名度としてはそれほどではないようです。 彼女の事を知ったのは、イサーンの人達に人気の高い映画「タイ・バーン・ザ・シリーズ(ไทยบ้านเดอะซีรีส์)」の中の1曲としてリリースされた「シ・ダイ・ソムヂャイ・アーイ」を聴いてからでした。 若干不安定ながらも深い哀愁を帯びた歌声と、歌の世界観を上手く表現したMVが見事にシンクロしていて、一発でハマリました。 ◆สิได้สมใจอ้าย(シ・ダイ・ソムヂャイ・アーイ) - อัน พิไลพร(アン・ピライポン) この曲の前にもう1曲、タイバーン・シリーズの曲を歌っているアンですが、そちらもこの「シ・ダイ・ソムヂャイ・アーイ」に負けず劣らず良い曲で、メロディーとアンの鼻にかかった声が上手くマッチしていて、こちらも大好きな曲です。 ◆ซังอ้ายบ่ลง(サン・アーイ・ボ・ロン) - อัน พิไลพร(アン・ピライポン) タイバーン・シリーズといえば、ボーイ・パノムプライ(บอย พนมไพร)「トット・ウェーラー・バート・ヂェップ(ทดเวลาบาดเจ็บ)」やグワーン・ヂラパン(กวาง จิรพรรณ)「ボペン・ヤン・カオ・カオヂャイ(บ่เป็นหยังเค้าเข้าใจ)」といった大ヒット曲を生み出して来た映画ですが、アンのこの曲も着実に再生回数を伸ばしてきているので、彼女が人気歌手の仲間入りする日もそう遠くない気がします。 ベル・ニパーダー(เบลล์ นิภาดา) 「イサーン女子」で真っ先に思い浮かべるのは、このベル・ニパーダー。 僕が彼女の存在を知ったのは彼女がまだ13歳の時だったけど、今は15歳くらいになったのかな。 ベルはコーンケーン在住で、当然のことながらまだ学生です。 しかし、歌手活動も積極的に行っていて、とくにYouTubeの彼女のチャンネルにはたくさんのカヴァー曲をアップしています。 ベルの特徴はしっかりした歌唱と、10代とは思えない大人びた雰囲気にあります。 ちょうど1年前にテレビ番組「モーラム・ファン・ペット」に出演していたけど、大先生方を前にあまり緊張感も見せずに歌っていて、バーンイェン・ラーケーンは「良い声。好きよ。」とまで言ってくれていました。 この番組でベルはイートの吹くケーンをバックにモーラムも歌っていて、それも聴きものです。 ◆モーラム・ファン・ペット(หมอลำฝังเพชร)2017年10月7日放送回 ◆อย่าปึกหลาย(ヤー・プック・ラーイ) - เบลล์ นิภาดา(ベル・ニパーダー) グラターイ・パンニパー(กระต่าย พรรณนิภา) イサーン女子の中でも最も存在感があると思うのは、このグラターイ。 まだ10代半ばと思われますが、この大物感はすごい。 それは決してハッタリという訳ではなく、実際曲を聴いてみると、とても10代とは思えない、ずっしりとした重みのある歌を歌える娘だという事が分るはずです。 もしかしたら将来的にカリスマ的存在になるかもしれない可能性も秘めています。 あまり笑っている写真を見た事がないし、明るい曲は似合わない声質という点でも、イサーン女子の代名詞的存在と言えるでしょう。 ◆เมาแล้วกะคิดฮอด(マオ・レーウ・ガ・キットホート) - กระต่าย พรรณนิภา(グラターイ・パンニパー) ヌーイ・パッサワン(เนย ภัสวรรณ) 今、JOOXルークトゥンのヒットチャートにも入っているヒット曲「ファーク・バイ・ラー」を歌っているのが、このヌーイ・パッサワン。なんと、まだ14歳との事。 本人はそれほど暗いタイプではなさそうだけど、歌はこの世代には似つかわしくないほど暗い。 歌に関してはまだ若いので未知数だけど、ある意味このイサーン女子を象徴するような存在である事は確か。 ◆ฝากใบลา(ファーク・バイ・ラー) - เนย ภัสวรรณ(ヌーイ・パッサワン) プローイ・サシトーン(พลอย ศศิธร) この中で唯一、自ら作詞・作曲するのがこのプローイ・サシトーン。 しかし、写真だけ見ていると、もうすっかり大人の女のような感じがしますが、実は彼女もまだウドンターニーで学生をやってるれっきとした10代の女の子。確か17歳くらいだったかな(この辺りの歌手はしっかりとしたプロフィールがないので、もしかしたら多少誤差があるかもしれません)。 実際、曲を聴いてもらえれば分ると思いますが、とても10代とは思えないしっかりとした曲を作れるんですよね。 彼女の存在を知った時は、その才能にビックリして、SNSにシェアしまくった事を思い出します。 イサーン女子の中でも将来性の高い歌手のひとりだと言えます。 ◆เคยคิดบ่(クーイ・キット・ボ) - พลอย ศศิธร(プローイ・サシトーン) ネス・ポンアムナート(เนส พรอำนาจ) PCで作業している時に、よくYouTubeの自動再生で曲を流しっぱなしにしているですが、その時すごいソウルフルな歌が流れてきて、ビックリして手が止まってしまいました。それがこのネス・ポンアムナートの歌でした。 このネスの歌の上手さは、イサーン女子の中でもずば抜けていて、彼女のライブ動画も見てみたのですが、口パクじゃないかと思うほど、ぶれない音程には度肝を抜かれました(その動画はこちら)。 歌を聴いて鳥肌が立つなんてことは滅多にないけど、このネスの歌にはそれだけの力があると思います。 今回のラインナップの中では知名度は低いかもしれないですけど、実力は間違いなくトップクラスと言えます。 ◆เมื่อยม้อย[เหนื่อยล้า](ムアイ・モーイ[ヌアイ・ラー])- เนส พรอำนาจ(ネス・ポンアムナート) ユンイン・ガノックナン(ยุ่งยิ่ง กนกนันทน์) 今、JOOXルークトゥンのチャートにも入っている曲「チャン・ヤン・ラック・トァー(ฉันยังรักเธอ)」。 まもなく再生回数1億回を突破しそうな勢いの人気になっているこの曲にフューチャリングされているのが、このユンイン・ガノックナン。 彼女に関しては、実はルックスから入りました。 今年(2018年)の初め頃、SNSでユンインの写真を見たのがキッカケでした。 それからすぐにYouTubeで検索して、この「ボ・メーン・コーン・レン」を聴いたんですが、その時はあまり何とも思いませんでした。 しかし、今回のヒットで改めて彼女の歌声に惚れ直しましたね。先の曲も聴き直してみて、ようやくその良さに気がつきました。 ユンインの歌は線が細いですが、独特の色気がある所がひとつのアドバンテージになっています。 今回のヒットをキッカケに、ソロ歌手としての彼女にも注目が集まるのではないかと思います。 ◆บ่แม่นของเล่น(ボ・メーン・コーン・レン) - ยุ่งยิ่ง กนกนันทน์(ユンイン・ガノックナン) トゥッカター・ナリッサラー(ตุ๊กตา ...

【JOOXルークトゥン・トップ10】今週はあの曲がついに1位!

今回で3回目の、ルークトゥンの今が分る、音楽アプリ「JOOX」のルークトゥンチャート・トップ10。 どれくらいの人が楽しみにしてくれているか分りませんが、当面は続けていきます。 先週のチャートはこちらでご確認ください。 【JOOXルークトゥン・トップ10】今週の注目はまもなく1億ヴューのあの曲! 先週の投稿で取り上げた、ラムプルーン・ウォンサゴンの曲「ラムカーン・ガ・ボーク・ガン・ドゥー」ですが、1週間前の時点では再生回数は9600万回でした。 1億回まであとわずかだなぁ~、なんて思っていたのですが、それから2日後にあっという間に1億回に達成してしまいました。 公開からわずか40日弱での快挙です。 少し前まで1億回に達するには1年近くかかっていて、達成すればそれこそ社会現象的なヒットであったのですが、最近は1億回を達成する曲が多くて、若干価値が薄れてきている感じはしますね。実際凄い事なんですが・・・。 さて、そのラムプルーンの曲は今週何位になっているでしょうか。 早速、チャートを見てみたいと思います。 ⇓10.บ่ต้องห่วงอ้าย(ボ・トン・フアン・アーイ)/ไหมไทย หัวใจศิลป์(マイタイ・フアヂャイシン) ⇑9.โคตรเลวในดวงใจ(コート・レーウ・ナイ・ドゥアンヂャイ)/ตั๊กแตน ชลดา(タカテーン・チョンラダー) ⇓8.จากใจแฟนเก่า(ヂャーク・ヂャイ・フェーン・ガオ)/คะแนน นัจนันท์(カネーン・ナッヂャナン) ⇑7.ฉันยังรักเธอ(チャン・ヤン・ラック・トァー)/เต้ย อภิวัฒน์ feat. ยุ่งยิ่ง กนกนันท์(トゥーイ・アピワット feat.ユンイン・ガノックナン) ⇓6.ฝากใบลา(ファーク・バイ・ラー)/เนย ภัสวรรณ(ヌーイ・パッサワン) ⇓5.ซังได้ซังแล้ว(サン・ダイ・サン・レーウ)/ต่าย อรทัย(ターイ・オラタイ) ⇑4.ห่อหมกฮวกไปฝากป้า(ホーモック・フアック・パイ・ファーク・パー)/ลำเพลิน วงศกร feat. เต๊ะ ตระกูลตอ(ラムプルーン・ウォンサゴンfeat.テッ・トラーグーント) ⇒3.เฮ็ดทุกวิถีทาง(ヘット・トゥック・ウィティー・ターン)/เบิ้ล ปทุมราช feat. ก้อง ห้วยไร่(ブン・パトゥムラートfeat.ゴン・フアイライ) ⇓2.เทพบุตรใจหมา(テープブット・ヂャイ・マー)/ฐา ขนิษ(ター・カニット) ⇑1.รำคาณกะบอกกันเด้อ(ラムカーン・ガ・ボーク・ガン・ドゥー)/ลำเพลิน วงศกร(ラムプルーン・ウォンサゴン) という訳で、「ラムカーン・ガ・ボーク・ガン・ドゥー」は先週5位から一気に1位になりました。まぁ、当然と言えば当然かもしれません。 他は順位の変動はあったものの、ラインナップは先週、先々週と変わっておりません。 今週チャートインしている曲の確認は、こちらのプレイリストをご覧ください。 ◆JOOXルークトゥン、2018年9月17日付けヒットチャート 毎週同じラインナップで話する事も無くなってきたので、今回からチャートインしていないけど、コンサートなどで人気のある曲、あるいはもうすぐチャートインしそうな曲や新曲などをお伝えするコーナーを始めたいと思います。 今週のスポットライト 今回はヌット・ウィラーワンの曲「โสดโสตาย(ソート・ソーターイ)」を取り上げます。 彼女の前の曲「ผู้สาวมักม่วน(プーサオ・マック・ムアン)」は、前シーズンのどのモーラムコンサートに行っても、テーマ曲のように歌われていたほどの人気曲になりました。 今回もヌットのモーラム愛が感じられる曲になっています。 こういうパターンの曲は一昔前のルークトゥン・モーラム(モーラム歌謡)では一般的だったのですが、最近はめっきり少なくなりました。 既にロット・ヘーでは定番曲になっていますが、新シーズンのモーラムコンサートでも歌われる可能性は高いと思います。 10月から始まる新シーズンのモーラムを楽しむ為にもチェックしておきたい1曲です。 この曲は僕も気にいってる曲なので、ダウンロードしようかなとiTunesストアをしらべてみたのですが、残念ながら日本からは購入出来ないじょうたいになっていました(現在、R-Siamは盤面を生産していないので、CDやMP3では購入できません)。 R-Siam、酷いですね。 ◆โสดโสตาย(ソート・ソーターイ)/นุช วิลาวัลย์ อาร์สยาม(ヌット・ウィラーワンR-Siam) それではまた来週!

【コピペで使える】YouTubeタイ語検索キーワード集

2018/09/16   -コラム

今やすっかり一般に浸透した感のある動画共有サイト「YouTube」。このブログもYouTubeの恩恵をガッツリ受けています。 タイ音楽におけるYouTubeの存在というのは、今や完全に中心になったといえるほど、その浸透度は凄まじいものがあります。 元々CDが売れ難い状況にあって、スマートフォンの浸透によりただで沢山の音楽が聴けるとあれば、利用者が増えるのは必然でしょう(正確には通信費を払って観ている訳ですが)。今、タイの人々のほとんどがYouTubeを通して音楽を聴くようになっています。 海外に住むタイ音楽ファンにとっても、盤面が発売されていなかったり、入手し難い曲が簡単に聴けたり、あるいは新曲がタイムラグなしに聴く事が出来るという点では、YouTubeは歓迎すべき存在です。 タイ音楽、特にルークトゥン・モーラムに興味を持っている日本の人たちにもぜひYouTubeを大いに活用して頂きたいのですが、それにはひとつ大きなハードルがあります。それは「タイ語(タイ文字)」です。 タイ音楽のほとんどがタイ語のみで表記されている為、検索する際もタイ文字で入力しないと目的の動画にたどり着き難いのが現状です(ローマ字表記は書く人によって違うので、目的の動画にヒットする確立は低くなります。カタカナ表記はほぼ当てになりません)。 そこで、よく検索で使われるであろうタイ語をリストアップしてまとめてみました。これをコピペして検索すれば、観たい動画にたどり着きやすくなると思いますので、ぜひ活用してください。 順番は日本語表記の五十音順に並んでいます。単語数はトータルで約150です。 歌手名:1900年代 歌手名 นักร้อง アンカナーン・クンチャイ อังคนางค์ คุณไชย ウォンヂャン・パイロート วงจันทร์ ไพโรจน์ ウォンドゥンアン・チャマイポン วงเดือน ชไมพร カムロン・サムブンナーノン คำรณ สัมบุณณานนท์ ケーン・ダーラオ เคน ดาเหลา サーティット・トーンヂャン สาธิต ทองจันทร์ サーヤン・サンヤー สายัญห์ สัญญา シリポン・アムパイポン ศิริพร อําไพพงษ์ スナーリー・ラーチャシーマー สุนารี ราชสีมา スパープ・ダーオドゥアンデン สุภาพ ดาวดวงเด่น スラポン・ソムバッヂャルーン สุรพล สมบัติเจริญ ダーキー ดาร์กี้ チャーイ・ムアンシン ชาย เมืองสิงห์ チャウィーワン・ダムヌーン ฉวีวรรณ ดำเนิน ヂンタラー・プーンラープ จินตหรา พูนลาภ ドゥアンペン・アムヌアイポン เดือนเพ็ญ อํานวยพร トゥーン・トーンヂャイ ทูล ทองใจ バーンイェーン・シーウォンサー บานเย็น ศรีวงษา バーンイェン・ラーゲーン บานเย็น รากแก่น ハニー・シーイサーン ฮันนี่ ศรีอีสาน ピムヂャイ・ペットパラーンチャイ พิมพ์ใจ เพชรพลาญชัย ピムパー・ポンシリ พิมพา พรศิริ ブッパー・サーイチョン บุปผา สายชล プムプアン・ドゥアンヂャン พุ่มพวง ดวงจันทร์ ブンペン・ファイピウチャイ บุญเพ็ง ไฝผิวชัย ポーンシー・ウォラヌット ผ่องศรี วรนุช ポンシット・カムピー พงษ์สิทธิ์ คําภีร์  ホントーン・ダーオウドン หงษ์ทอง ดาวอุดร モンルディー・プロマチャック มนฤดี พรหมจักร์ ヨートラック・サラックヂャイ ยอดรัก สลักใจ ...

【JOOXルークトゥン・トップ10】今週の注目はまもなく1億ヴューのあの曲!

先週からお伝えしております、音楽ストリーミングアプリ「JOOX」が発表しているルークトゥンのヒットチャート。 先週の順位はこちらの記事でご確認いただけます。 【タイで人気の曲はこれだ!】JOOXルークトゥン9月3日付トップ10 では、今回は前置き抜きで、早速チャートの発表をしたいと思います。 しかしながら・・・、今週は先週のチャートと顔ぶれは変わらず、順位が移動しただけで、あまり新鮮味のないチャートになってしまいました。 ⇓10.โคตรเลวในดวงใจ(コート・レーウ・ナイ・ドゥアンヂャイ)/ตั๊กแตน ชลดา(タカテーン・チョンラダー) ⇑9.บ่ต้องห่วงอ้าย(ボ・トン・フアン・アーイ)/ไหมไทย หัวใจศิลป์(マイタイ・フアヂャイシン) ⇓8.ฉันยังรักเธอ(チャン・ヤン・ラック・トァー)/เต้ย อภิวัฒน์ feat. ยุ่งยิ่ง กนกนันท์(トゥーイ・アピワット feat.ユンイン・ガノックナン) ⇑7.จากใจแฟนเก่า(ヂャーク・ヂャイ・フェーン・ガオ)/คะแนน นัจนันท์(カネーン・ナッヂャナン) ⇓6.ห่อหมกฮวกไปฝากป้า(ホーモック・フアック・パイ・ファーク・パー)/ลำเพลิน วงศกร feat. เต๊ะ ตระกูลตอ(ラムプルーン・ウォンサゴンfeat.テッ・トラーグーント) ⇑5.รำคาณกะบอกกันเด้อ(ラムカーン・ガ・ボーク・ガン・ドゥー)/ลำเพลิน วงศกร(ラムプルーン・ウォンサゴン) ⇑4.ฝากใบลา(ファーク・バイ・ラー)/เนย ภัสวรรณ(ヌーイ・パッサワン) ⇒3.เฮ็ดทุกวิถีทาง(ヘット・トゥック・ウィティー・ターン)/เบิ้ล ปทุมราช feat. ก้อง ห้วยไร่(ブン・パトゥムラートfeat.ゴン・フアイライ) ⇒2.ซังได้ซังแล้ว(サン・ダイ・サン・レーウ)/ต่าย อรทัย(ターイ・オラタイ) ⇒1.เทพบุตรใจหมา(テープブット・ヂャイ・マー)/ฐา ขนิษ(ター・カニット)   まず、ひとつ訂正があります。 今週8位に入っている曲「チャン・ヤン・ラック・トァー」を歌っている女性歌手ユンインの名前なのですが、先週は「ガンガナン」と表記してしまいました。しかし、正しくは「ガノックナン」と読むそうです。失礼いたしました。 また、毎回各曲の動画を貼っていくと、ページが重くなってしまうので、今回からその週のチャートのプレイリストを制作しました。 左上の3本線(≡)をクリックすると今週チャートインしている曲が見られます。順番は10⇒1位になっています。 【プレイリスト】JOOXルークトゥン、9月10日付けトップ10 今週、注目しておきたい曲は、先週6位から5位にランクアップしたラムプルーン・ウォンサゴンの曲「ラムカーン・ガ・ボークガンドゥー」です。 前回の記事で1位のター・カニットの曲「テープブット・ヂャイ・マー」が公開2ヶ月弱で1億ヴューを達成したとお伝えしました。 それも相当凄い事だと思っていたのですが・・・、 ラムプルーンのこの曲はそれをさらに上回る、公開1ヶ月弱でまもなく1億ヴューを達成しそうな勢いです(公開日は2018年8月5日。9月13日の時点で9600万再生)。 ただ、この曲は業界最大手のGrammy Goldからリリースされているから・・・、と言いたくもなりますが、インターネット上ではインディーもメイジャーも対等ですからね。これは素直に凄い事です。 ◆ラムカーン・ガ・ボークガン・ドゥー/ラムプルーン・ウォンサゴン 実際、聴いてみると確かに耳馴染みの良いメロディーですよね。 とはいえ、男から見ると歌にパンチがなくて、ふにゃふにゃした感は否めません。 しかし、「男らしい」という言葉が無いタイで、女性も男に対して男らしさというのを求めていないのか、こういう男性がとてもモテるんです。日本人にはなかなか理解し難いですが(笑)。 ちなみに、ラムプルーン・ウォンサゴンはGrammy Goldの新人発掘プロジェクト「ノーンマイ・タイダーオ、シーズン2」の一員としてデビューしました。 正直、この6人のメンバーの中でラムプルーンってあまり目立つタイプではなかったので、「ホーモック・フアック・・・」で一躍時の人になった時にはビックリしました。 メジャーが存在感を失いつつある今のルークトゥン・モーラムで、主流のイサーン・インディーの歌手と組むことで、ノーンマイ・タイダーオの他のメンバーより先に頭ひとつ抜き出たラムプルーン。 もしかしたら、意外とクレバーなタイプなのかもしれません(自分で作詞・作曲も出来るようですし)。 最後にこの「ラムカーン・ガ・・・」という曲は女性歌手に人気の曲でもありまして、YouTubeにはカヴァーが何曲もアップされています。 それを紹介したいと思います。 ◆ラムカーン・ガ・ボークガン・ドゥー(カヴァー)/カネーン・ナッヂャナン ◆ラムカーン・ガ・ボークガン・ドゥー(カヴァー)/グラターイ・パンニパー ◆ラムカーン・ガ・ボークガン・ドゥー(カヴァー)/ベル・ニパーダー 皆それぞれアレンジを工夫していて、聴き応えがあります。 以前、ルークトゥンの世界では男性が歌う歌は男性が、女性が歌う歌は女性がカヴァーするという掟のようなものがあったのですが、最近はそういうのが無くなってきていて、歌いたい歌を歌うと、かなり自由になってきていますね。 この歌はメロディーが女性にウケるタイプの曲だったのかもしれません。 今回ピックアップした3曲のカヴァーの中では、個人的には今一番注目している歌手グラターイ・パンニパーのカヴァーが好きです。彼女はたぶん10代半ばだと思うのですが、この若さで情念を感じさせる歌を歌えるって・・・、ただ者じゃありません。 皆さんはどのカヴァーがお好みだったでしょうか。 さて、来週はどんなランキングになっているでしょうか。お楽しみに。

【タイで人気の曲はこれだ!】JOOXルークトゥン9月3日付トップ10

香港、マレーシア、インドネシアなど東南アジアで高い人気を誇る音楽ストリーミングアプリ「JOOX」。 タイでも多くのリスナーが利用していますが、そのアプリで人気のルークトゥンを毎週集計してチャートとして発表しています。 音楽を聴くツールのほとんどがインターネットやダウンロードになった現在、リスナーとの距離が一番近いチャートだと考えられるので、ラジオ局が発表するチャートよりも信憑性があると思い、随時チェックして今タイではどのような曲が人気なのかをリサーチしています。 実際、このチャートに登場する曲はYouTubeでも高い再生回数を誇っている曲ばかりです。 という訳で、タイの音楽シーンをチェックするのにも有効なこのチャート。毎週出来るか分かりませんが、可能な限り紹介していきたいと思います。 JOOXルークトゥンのチャートは毎週月曜日に発表されますので、今回は9月3日付けの最新のトップ10を紹介します。 ちなみに前週(8/27付集計分)のチャートはこのようになっていました。 JOOX ルークトゥン・ヒットチャート(2018年8月27日付) ซังได้ซังแล้ว(サン・ダイ・サン・レーウ)/ต่าย อรทัย(ターイ・オラタイ) เทพบุตรใจหมา(テープブット・ヂャイ・マー)/ฐา ขนิษ(ター・カニット) ห่อหมกฮวกไปฝากป้า(ホーモック・フアック・パイ・ファーク・パー)/ลำเพลิน วงศกร feat. เต๊ะ ตระกูลตอ(ラムプルーン・ウォンサゴンfeat.テッ・トラーグーント) เฮ็ดทุกวิถีทาง(ヘット・トゥック・ウィティー・ターン)/เบิ้ล ปทุมราช feat. ก้อง ห้วยไร่(ブン・パトゥムラートfeat.ゴン・フアイライ) ฝากใบลา(ファーク・バイ・ラー)/เนย ภัสวรรณ(ヌーイ・パッサワン) ฉันยังรักเธอ(チャン・ヤン・ラック・トァー)/เต้ย อภิวัฒน์ feat. ยุ่งยิ่ง กนกนันท์(トゥーイ・アピワット feat.ユンイン・ガンガナン) จากใจแฟนเก่า(ヂャーク・ヂャイ・フェーン・ガオ)/คะแนน นัจนันท์(カネーン・ナッヂャナン) ฮักกันแฮงๆๆ(ハック・ガン・ヘーンヘーン)/เนสกาแฟ ศรีนคร(ネスカフェー・シーナコン) รำคาณกะบอกกันเด้อ(ラムカーン・ガ・ボーク・ガン・ドゥー)/ลำเพลิน วงศกร(ラムプルーン・ウォンサゴン) ในความคึดฮอดมีแต่เจ้าผู้เดียว(ナイ・クワーム・クットホート・ミー・テー・ヂャオ・プー・ディアオ)/ไมค์ ภิรมย์พร(マイ・ピロムポン) 10.บ่ต้องห่วงอ้าย(ボ・トン・フアン・アーイ)/ไหมไทย หัวใจศิลป์(マイタイ・フアヂャイシン) 10位は初登場のマイタイの新曲。タイトルの意味は「俺の事は心配するな」。 コンサートでは安定した人気を保っているマイタイですが、チャートアクションに顔を出すのは久しぶりじゃないでしょうか。 キャリアが長いだけあって数々の名曲を持っている彼ですが、それらに比べると若干インパクトが薄い気がします。ただ、これが今のマイタイの等身大の歌なのでしょう。 9.โดตรเลวในดวงใจ(コート・レーウ・ナイ・ドゥアンヂャイ )/ ตั๊กแตน ชลดา(タカテーン・チョンラダー) 個人名義のYouTubeチャンネルではイサーンの最新ヒットをカヴァーしたりして、今までのイメージから脱しようと試みているタカテーン・チョンラダーですが、Grammy Goldから新曲はガッツリ保守路線を守っています。 新鮮味は欠けるけど、意外とコンサートでは色んな人にカヴァーされているタカテーンの曲。この曲は女性歌手がカヴァーすれば、気持ち良さそうに歌える曲という感じがします(特にサビの部分が)。 タイトルの意味は「心の中の悪い奴ら」とでも訳しておきましょうか。 8.จากใจแฟนเก่า(ヂャーク・ヂャイ・フェーン・ガオ)/คะแนน นัจนันท์(カネーン・ナッヂャナン) 先週7位から1ランクダウンのこの曲ですが、結構息の長い人気を保っています。 7.ฉันยังรักเธอ(チャン・ヤン・ラック・トァー)/เต้ย อภิวัฒน์ feat. ยุ่งยิ่ง กนกนันท์(トゥーイ・アピワット feat.ユンイン・ガンガナン) 実はこのチャートを見るまでノーマークだったこの曲。しかし、YouTubeでは再生回数まもなく8000万回に達する大人気曲です。そして、個人的に今もっとも気に入っている曲のひとつ。 男性の方のトゥーイに関してはあまりよく知らないのですが、フューチャリングされているユンインはちょっと前から気になっていた歌手。 彼女の曲「ボ・メーン・コーンレン(บ่แม่นของเล่น)」もすごいいい曲なので、近いうちにこのブログでも取り上げたいと思っています。 6.รำคาณกะบอกกันเด้อ(ラムカーン・ガ・ボーク・ガン・ドゥー)/ลำเพลิน วงศกร(ラムプルーン・ウォンサゴン) 「ホーモック・フアック・・・」の余波もあると思いますが、今、特にイサーン女子に人気の高い曲。YouTubeには女性歌手がカヴァーした動画が沢山アップされています。 作詞・作曲はラムプルーンとテッ・トラグーントーの二人。タイトルは「ウザいかもしれないけど言っておくよ」とでも訳しておきましょうか。 先日、ラムプルーンとテッのライブを観に行きましたが、ラムプルーンは女の子にキャーキャー言われていました。おじさんには正直分りません555 5.ฝากใบลา(ファーク・バイ・ラー)/เนย ภัสวรรณ(ヌーイ・パッサワン) ヌーイはサコンナコン出身の女の子。正確な年齢はわかりませんが、見た感じからは10代中盤に感じられます。 今、彼女のような10代のイサーン女子歌手が非常に盛り上がっていて、個人的にも注目しているのですが、この曲はその動きのキッカケを作った曲とも言えます。 タイトルは「欠席届けを預ける」という意味。いかにも学生の女の子らしいタイトルですが、MVは大人同様の三角関係ストーリー。タイは学生もドロドロかよ!とツッコミたくなりますwww 「ผู้สาวขี้เหล้า(プーサオ・キーラオ)」が大ヒットしたメー・ヂラーポンが出演している所も注目です。 4.ห่อหมกฮวกไปฝากป้า(ホーモック・フアック・パイ・ファーク・パー)/ลำเพลิน วงศกร feat. เต๊ะ ตระกูลตอ(ラムプルーン・ウォンサゴンfeat.テッ・トラーグーント) 話題になってからしばらく時間が経ちましたが、まだまだコンサートで頻繁に歌われている大ヒット曲。 この人気はもうしばらく続くような気がします。 3.เฮ็ดทุกวิถีทาง(ヘット・トゥック・ウィティー・ターン)/เบิ้ล ปทุมราช feat. ก้อง ห้วยไร่(ブン・パトゥムラートfeat.ゴン・フアイライ) お互いほぼ同時期に曲がヒットしたので、ライバル視しているのだとばかり思っていましたが、実は大の仲良しというブンとゴン。 そんな訳でとうとう音楽でも共演しちゃいました、というのがこの曲。 コンサートの数はめっきり減ってきている二人ですので、この曲をキッカケにもう一花咲かせてもらいたい所ですね。 2.ซังได้ซังแล้ว(サン・ダイ・サン・レーウ)/ต่าย อรทัย(ターイ・オラタイ) 先日、歌詞ヴァージョンの動画が1億再生に達した、ターイ・オラタイのこの曲。 一時期リズムを強調したアップテンポの曲を歌ったりして、イメージチェンジを図ろうとしていたターイですが、結局こういうスローの曲が一番似合うという事なんでしょうね。 1.เทพบุตรใจหมา(テープブット・ヂャイ・マー)/ฐา ขนิษ(ター・カニット) 先週の2位から1ランクアップしてとうとう1位を獲得したシアンイサーンのベルことター・カニットの「テープブット・ヂャイ・マー」。 シアンイサーンでは看板歌手として活動していましたが、それほど前に出るタイプではなかったので、こうしてソロ歌手としてデビューするとは思っていませんでしたが、恋人であるゴン・フアイライのサポートのおかげで、見事な成功をおさめました。 ソロとしては「You let ...

【祝!アルバム発売】Monaural Mini Plug(モノラル・ミニ・プラグ)特集

今や「タイ音楽」という枠に留まらず、各方面から注目を集めるバンドになった、日本で唯一のピン・プラユックバンド、Monaural Mini Plug(モノラル・ミニ・プラグ)。 これまでニッチなジャンルだったタイ音楽のスタイルを取り入れ、それを幅広い層に認知させた功績は大きい。 そんな彼らのアルバムがついに8月22日、P-Vineレコードからリリースされる事になりました! このアルバムリリースをキッカケにさらに彼らの注目度が上がる事は必死です。 そこで、まだモノミニの事を知らない人の為にも、これまで僕が撮影してきた動画を中心に、アルバムレビューも交えてこのバンドの魅力をお伝えしたいと思います。 バンド・プロフィール まずは簡単にこのバンドのプロフィールを(詳細はCDに添付されているSoi48の宇都木さんが書かれたライナーノーツをご参照ください)。 2010年に大学のサークルでピン担当の真保信得(しんぽのえる)君とパーカッション担当の富樫央(とがしひろ)君が知りあったことからスタートしたというこのバンド。 当初はタイ音楽とは関係ない音楽をやっていたそうですが、タイ音楽を知ったことにより方向転換。今のピン・プラユックを取り入れたスタイルになったそうです。 その後、ベース担当の黛敏郎(まゆずみとしろう)君が加入し3人体制に。また、タイで本格的にピン・プラユックを学ぶ為にテーク・ラムプルーン先生(อ. แต๊ก ลำเพลิน)に師事します。 さらに、ケーン担当牛田歩(うしだあゆむ)君が加入した事で現在の4人体制になりました。ライブではサポートメンバーが加わって演奏する事もあります。 ちなみにピン・プラユック(พิณประยุกต์)とは、ラオス~イサーンの伝統楽器ピンにピックアップを取り付けて電気化された、エレクトリック・ピンの事です。 つまり楽器の名前なのですが、この楽器を中心にした音楽スタイルの事もこう呼びます。 この音楽が演奏される場は出家や結婚式など祝い事が中心で、コンサートで演奏される事はほとんどありません。 中にはクンナリン・シンのように、海外で注目された事でコンサートを行うグループもありますが、こういうケースは非常に稀です(というか、彼ら以外にいないはず)。 ◆ペッチャブーン県ロムサックでのピンプラユック ライブを中心に活動していた頃 僕が彼らの事を知ったのは、まだバンコクに住んでいたころの2016年後半頃だったと思います。 日本でのイベントにタイの音楽をやっているバンドが出演するという情報をインターネットで見たのが最初でした。 果たしてどんなバンドなのか?と、YouTubeを探っていて見つけたのが次の動画。いやぁ~、たまげましたねwww 映像がチープというのはさておき、この怪しい日本語は何なのだ?、この人たちは本当に日本人なのだろうか?と。 しかし、もしかしたらその日本語は自動翻訳を使ってあえて怪しさを出しているのかも、と考えるとこの人たちはなかなかの面白いセンスを持った人たちなのではないか、という気がしてきました。 それに、日本でタイ音楽を取り入れたバンドが出てくるなんて考えもしなかったので、その点ではすごく嬉しかったですね。 次の動画はたぶんその時のイベントに出演した時の彼らを撮影したものではないかと思われます。 まだこの頃は3人体制でした。 それと、今回この記事を書くに当って色々調べていた中で、こんな動画も見つけました。これはまだ方向転換して間もない頃のライブではないでしょうか。 今はインスト中心のバンドになりましたが、この時はパーカッション担当の富樫君が歌を歌っているという点で珍しい映像でもあります。 しかし、この頃はきっと耳コピで手探りでやっていたのでしょうけど、結構しっかりした演奏ですね。 それからしばらくは、僕がバンコク在住という事もあり、情報はあまり入ってこなかったのですが、どこか頭の片隅に彼らの存在が気になっていたのも事実です。 そんなモノミニがグッと身近に感じられるようになったのは、ケーン担当の牛田君が加入したというニュースを聞いた時でした。 実は牛田君とはこのバンド加入以前に面識が有って、2014年8月にバンコク・ラマ2世でのデンチャイ&プレーウプラーウのライブを僕と友達が観に行った時、彼もそこに来ていて、少し話をした事があったのです。 その時は彼がケーンをやっているという事を知らなかったのですが、面識のある人がメンバーになったという事で、俄然興味が湧いてきました。 帰国してから一度ライブを観たいと思い、そのタイミングをうかがっていたのですが、なかなか自分の都合と彼らのライブ日程とのタイミングが合わず、ようやくその時が訪れたのが、2017年9月24日新宿Be-WaveでのSoi48のパーティーでした。 ここで彼らがゲストとして演奏するというので、カメラを持って出かけて行きました。 会場は狭かったという事もありましたが、なんと超満員!モノミニ目当てで来ていた人はどれくらいいたか分りませんが、ライブは大盛況で、これをキッカケに彼らに興味をもった人も多くいたのではないでしょうか。 その後、再びSoi48関連のイベントで2018年2月24日に渋谷WWWで行われた「爆音映画祭2018 特集タイ|イサーンVol.2」で演奏する事になったモノミニ。 タイの人間国宝との共演という貴重な体験もさることながら、演奏の途中にステージを降りて客席で演奏するというスタイルに、この日訪れたオーディエンスは大きなインパクトを受けたことでしょう。 実際にSNSにも、このライブの後、彼らの演奏に衝撃を受けたというコメントが溢れていました。 その後ライブの本数も増えていき、コンスタントに演奏活動が出来るようになっていったようです。 ◆Monaural Mini Plug Live@ヘブン・アーティスト(2018年5月5日) この銀座でのライブの後に彼らはタイへ行き、新しい楽器を調達して来たようです。 特に富樫君のパーカッションはパワーアップしていて、この山梨県甲府で開催された「KAMIKANE3000」では、これまで以上に熱のこもった演奏を聴かせてくれました。 ◆Monaural Mini Plug Live@KAMIKANE 3000(2018年6月2日) また、近年注目を集めている東京中野・八幡神社での大盆踊りにも参加し、僕は見られませんでしたが、チンドンとの共演もあったようでした。 ◆Monaural Mini Plug Live@八幡神社・大盆踊り(2018年7月21日) と、ここ1年で急速に知名度を上げていったモノラル・ミニ・プラグ。 タイ音楽のスタイルを取り入れているバンドがここまで世間に認知されるとは思っていなかったので、それだけでもタイ音楽ファンとしては感慨深かったのですが、さらに嬉しい知らせがこの後入ってきました。 それが、今回リリースされる事になった彼らの1stアルバムのニュースでした。 アルバム「サムライ・メコン・アクティビティ」レビュー 正直、こんなに早く作られるとは思っていなかったので、聞いた時は結構ビックリしたこの1stアルバム発売のニュース。でも、彼らの事をもっと多くの人に知ってもらうにはちょうど良いタイミングだったのかもしれません。 アルバムのタイトル「サムライ・メコン・アクティビティ」は彼らがタイで調達して来た楽器のメーカー「サムライ」と、メンバーが敬愛するテクノポップのレジェンド・クラフトワークのアルバム「放射能(Radio-Activity)」から由来するものという事。 リミックスを含む全6曲収録という事でミニアルバムの体制ですが、名刺代わりという点ではちょうど良いボリュームではないかと思います。 収録曲は24分の長尺の1曲(M-5)を除いて、3~5分台の曲でまとめられています。 曲は本場タイのピンプラユックでも演奏されているスタンダードも含まれていますが、中にはテクノをピンプラック・アレンジにした曲なんかもあり、なかなかユニーク。 しかし、彼らの真価が発揮されるのはやはり長尺の曲だと思います。 そして以前から気になっていたことなのですが、先にも触れたように彼らはクラフトワークを非常に好きなようで、今回のアルバムタイトルだけでなく、演奏の中にも「ヨーロッパ特急(Trans Europe Express)」や「ロボット(Robots)」、「モデル(Model)」といったクラフトワークの代表曲のフレーズを盛り込んでいます。また、今回のアルバムのM-5のイントロでモーターサイのエンジン音が入れられているのは、たぶん「アウトバーン(Autobahn)」からアイデアを拝借したのでしょう。そういえば、4人組というのもクラフトワークと同じです。 ◆クラフトワーク/ロボット(ドイツ語ヴァージョン) ただ、メンバーの年齢は全員20代半ば。そんな若い彼らがなぜクラフトワークなんか知っているのか?と、メンバーに直接聞いてみたところ「父親が好きだから」という答えが返ってきました。 ガーン! という事は、彼らの親は僕と同じ世代という事か・・・。ちょっと、軽いショックでした555 と、余計な話はさておき、このアルバムを聴いての感想なのですが、きっと録音が相当難しかったのだろうな、という印象を受けました。 宇都木さんがライナーでも書かれていますが、タイでもピンプラユックの録音というが少ないので、全体の音のイメージが沸きにくかったのでしょう。 荒々しい音を出したかったそうですが、ちょっと音がもこもこしてしまっている点は残念です。特にベースとパーカッションの音の分離が悪いのは惜しいです(特にM-3はそれが顕著に出てしまっている)。 それでもかなり健闘している方だとは思います。ただ、荒々しさを出したかったのなら、クンナリン・シンのアルバムのように、スタジオではなく野外で録音した方が、この音楽をダイレクトにパッケージ出来たのではないかな、と思いますけどね。 あと、例のテクノのカヴァー曲ですが、これはちょっと詰めが甘かったかな。まだチグハグな感じが残ってしまっているので、もう少しライブで試して、こなれてから録音した方が良かったのではないでしょうか。 ◆アルバム「サムライ・メコン・アクティビティ」オフィシャル・ティーザー とはいえ、単なるピンプラユックの模倣ではなく、自分たちなりのオリジナルを目指そうという心意気が伝わってくる所は好感が持てます。そして、今の彼らを知ってもらうには必要充分な内容になったのではないでしょうか。 ぜひ、ひとりでも多くの人に聴いてもらいたいアルバムです。 ライブの予定 アルバムが発売されて、さらなる活躍が楽しみなこの4人ですが、すでにいくつかのライブが決定しています。 まずは8月24~26日に富山県南砺市で開催されるワールド・ミュージックの大きなイベント「スキヤキ・ミーツ・ザ・ワールド」に出演します。 モノミニは8月26日ガーデンステージで15:30~16:00に出演予定。 タイムテーブルはこちらをご確認ください⇒http://sukiyakifes.jp/2018/08/05/gardenstage2018/ また、アルバムの発売に関連してインストア・ライブも行われます。 こちらは9月2日(日)ディスク・ユニオン新宿1Fロックストアにて、16:00スタート予定。無料です。 ちなみに、ディスク・ユニオンでアルバムを購入すると特典として、6月2日KAMIKANE3000での彼らのライブを収録したCDR(20分)がもらえるそうです。枚数など書かれていないので、購入者全員もらえるのでしょう。 なお、ディスク・ユニオンは新宿に何店舗もあるのでお間違いなく。 詳細はこちら⇒http://blog-shinjuku-rock.diskunion.net/Entry/9564/ 最後にこれが一番重要なのですが、9月15日(土)アルバム・リリース・パーティーが行われます。 場所はワールド・ミュージック・ファンにはおなじみの青山のレストランバーCAY。スタートは19:00です。Soi48などゲストもあり。 詳細はこちらから⇒http://www.spiral.co.jp/e_schedule/detail_2695.html チケットは前売り\2500、当日\3000。現在ローソン・チケットで発売中です。 ローソン・チケット⇒http://l-tike.com/order/?gLcode=73545&gPfKey=20180710000000346217&gEntryMthd=01&gScheduleNo=1&gCarrierCd=08&gPfName=%EF%BC%AD%EF%BD%8F%EF%BD%8E%EF%BD%81%EF%BD%95%EF%BD%92%EF%BD%81%EF%BD%8C%E3%80%80%EF%BD%8D%EF%BD%89%EF%BD%8E%EF%BD%89%E3%80%80%EF%BD%90%EF%BD%8C%EF%BD%95%EF%BD%87&gBaseVenueCd=38886 最後にひとつオマケのお知らせです。 文中でも触れた、彼らの師匠であるテーク・ラムプルーン先生はバンコクの隣サムットプラーカーンのプラプラデーンにあるイサーン料理のお店「ソムタム・パー・プルーン(ส้มตำพาเพลิน)」スクサワット店で、金・土・日の18:00~20:00にピンを演奏しています。 ...

【ロット・ヘーって知ってる?】タイの爆音サウンドカー生体験リポート

タイは今、ロット・ヘー(รถแห่)が熱い! バンコク近郊では多数の場所でロット・ヘーのイベントが行われ、先日8月12日ラヨーンでは7000人もの人が集まったと伝えられています。 ◆8月12日ラヨーン・サパーン4でのイベントの様子 バンコク近郊でこういったイベントが行われるようになったのはここ最近の事ですが、ロット・ヘーそのものはイサーンでは以前からあったものですので、単なる流行ものという訳ではありません。 ところで「ロット・ヘー」と聞いて、どんなものかすぐにイメージできる人が日本ではどれくらいいるでしょうか? かくいう自分もつい最近までロット・ヘーの事は詳しく知りませんでした。 ですので、ロット・ヘーがどういうものかの説明も交えつつ、先日イサーンで体験してきたロット・ヘーのリポートをお伝えしたいと思います。 「ロット・ヘー」って何? 「ロット・ヘー」とは、簡単に言ってしまえば、改造トラックにサウンドシステムとフルバンドを載せたサウンドカーの事です。 ◆ブリラムのロットヘー・チーム「ワーリーシン・イサーン」の車 「ロット(รถ)=車、ヘー(แห่)=行進、隊列を組む」という意味で、車を先頭に人々が踊りながら後を付いてくる、その様から名付けられたのでしょう。 ロット・ヘーは基本的に出家や結婚などお祝い事がある時に出動する場合が多いのですが、コンサート形式のイベントでも活躍する時があります。 最近、日本でも知られるようになったピン・プラユック(エレクトリック・ピン)も同じように祝い事で行われますが、ロット・ヘーはその最上級版と言えます。 なぜ最上級なのかというと、その規模もそうですが、なんせ車にフルバンドを積んでいますし、大量のスピーカーやウーハーでその爆音さ加減がハンパないからです。 当然ロット・ヘーを呼ぶ費用もピンプラユックよりも高いものと考えられます。 ロット・ヘーの構造 ロット・ヘーは先ほども触れたようにトラックを改造して作られています。 荷台は2階建てバスのようになっていて、上段はバンドや歌手が乗って演奏する場所、下段がイコライザーやエフェクターなど機材を積む場所になっています。 ◆ロット・ヘーの上段部分 ◆機材類が積まれた下段部分 そして前方と後方には大量のスピーカーとウーハーが積まれています。 ◆ロット・ヘーの前方 ◆ロット・ヘーの後方 写真を見ていただいても想像できるように、ロット・ヘーはものすごい音量で村の中を行進していきます。 例えばスマートフォンで動画を撮ろうものなら、よほどカメラ機能が良いものでない限り音割れして聴くに耐えられないものになってしまうくらいです。 自分は今回デジタル一眼カメラに、滅多に音割れしない外部マイクを取り付けて撮影したのですが、それでも車に近づいて撮影していた時は音が割れてしまっていました。 こちらの動画はコンケーンで撮影して来たロット・ヘーの一部ですが、車の近くで撮影していたので、若干音割れしてしまっています。 また、バンドが乗っている部分は非常に高い位置にあるので、下にいる人達から演奏している所は見えません。 バンドが乗っている荷台部分がどうなっているのか気になる人もいると思いますが、そちらはYouTubeにロットヘー・チームがアップしている動画で観ることができます。 こちらはマハーサーラカームの「チーム・オーディオ」というチームの車内で撮影された動画です。 ロットヘー・リポート Part1@ブリーラム それでは、ここからイサーンで実際に観て来たロット・ヘーのリポートをお伝えしたいと思います。 まずは6月14日、ブリーラムのバーンサイ(บ้านไทร)という村で観たロット・ヘーです。 この日はブリーラムのナーンローン(นางรอง)という所に居たので、バスターミナルで客待ちしていたタクシーに交渉して、1km10バーツで往復でという約束で行ってもらいました。 ロット・ヘーを観る上で最大の難関は行き返りの足です。なんせ、行われているのは単なる村で公共の交通機関はほぼありませんので。 運転手も迷いながらようやく到着したのは、本当に何の変哲もない村でした。 この日のロット・ヘーを担当していたチームの名前は「ワーリーシン・イサーン(วารีศิลป์อีสาน)」。この日はやはり村の若者が出家するので、そのお祝いが行われていました。 ロット・ヘーの演奏が始まると、主役の出家する若者を乗せた車がまず出発し、その後をロットヘーが追いかけるように進んでいきます。 この日は平日だった事もあって、お祝いに駆けつけた人たちは全体的に平均年齢高め。しかし、ロット・ヘーの演奏が始まると、その音に引き寄せられ、皆が踊り始めました。 それと、ブリーラムといえばガントゥルム(กันตรึม)が有名な場所で、ガントゥルムの主役と言えばソーという楽器です。 このワーリーシン・イサーンというチームはブリーラムのチームですので、バンド編成にはソーも含まれていて、コーンケーンやマハーサーラカームのチームとはまた違う雰囲気が醸し出されていて面白かったです。 出家のお祝いという事なので、行列の終点はお寺かと思っていましたが、たぶんそのまま車ではお寺に入れないという理由もあってか、ロット・ヘーは1時間ほどかけて一旦出発した場所へ戻ってきました。 それにしてもこの爆音さ加減は凄かったです。日本の街宣車のレベルをはるかに超えています。その点は動画ではなかなか伝わり難いかもしれませんが。 初めての生ロット・ヘー体験は強烈でした。 ロットヘー・リポート Part2@コーンケーン ブリーラムで初ロット・ヘーを体験した3日後、再びロット・ヘーを観る機会がありました。 6月17日は昼間の予定は特に無かったのですが、フェイスブックを見ていたら、フォローしているネーン・ガノゴーン(แนน กนกอร)という歌手が「今からロット・ヘーで歌う」という投稿をしていました。 そして場所を調べると、何とか自分が居たところからいけそうな距離。という事で、速攻でタクシーを呼んで、現場に向かいました。 この日の場所はコンケーンの中心部からも程近いバーンデーンノーイ(บ้านแดงน้อย)という村だったのですが、中心部から近いとはいえ、少し外れればやっぱりただの村です。 この時もやっぱりストレートには到着せず、やはり迷いながら何とか到着。情報を知ったのが遅かった事もあり、行列はだいぶ進んでいました。 今回のロット・ヘーを担当していたのは、コンケーンのチームでリンロム・コンケーン(ลิงลม ขอนแก่น)というチーム。このチームはかなりクオリティが高くて、しかも天井に乗って歌ったりするので、盛り上がりもハンパなかったです。 さらに前回のブリーラムと違っていたところは、日曜日だったこともあり若い子達が大勢参加していた事です。 その分、弾けっぷりがすごくて、まさにYouTubeで見ていたままの光景が目の前で繰り広げられていました。 テンションが高いまま踊りまくりの行列はこのまま2時間ほど続きました。 以前から会いたかったネーンとも会うことが出来ましたし、この日も非常に貴重な体験が出来ました。 【おまけ】ロット・ヘーを観る方法 情報の入手方法 最後にロット・ヘーを観るにはどのようにしたら良いのかを、少しだけお伝えしたいと思います。 まず、いつどこであるのかという情報を入手するにはFacebookが最上の手段です。ロット・ヘーのFacebookページがいくつもありますので、そこにアップされた投稿を頼りに情報を入手するのが一番良いと思います。ただし、基本タイ語ですので、その点はご了承ください。 【主要ロットヘー Facebookページ】 ◆リンロム・コンケーン(コンケーン) https://www.facebook.com/Benzlinglom/?ref=br_rs ◆ワーリーシン・イサーン(ブリーラム) https://www.facebook.com/FCwareesill/?ref=br_rs ◆ロットヘー・ファンクラブ https://www.facebook.com/FanClubRthHae/ また、イサーンに友人がいるならば、「ロット・ヘーの情報が入ったら教えてくれ」と頼んでおくのも手でしょう。Facebookにアップされない情報も沢山ありますので。 交通手段 本文中でも何度もお伝えしていますが、ロット・ヘーが観られる場所は基本村のど真ん中みたいな場所です。 電車はもちろんバスやソンテウなどもほとんどありませんので、タクシーを使うのが最善策です。 ただし、タクシーを使う場合でもチャーターという形をとってください。でないと、行っても帰ってこられなくなる可能性がありますので。待ち時間も含めて往復でいくらになるか運転手と相談して決めるのが良いでしょう。 あるいは友人が車を持っていれば、一緒に行ってもらうのも良いと思います。 いずれにしても、行きよりも帰りの足をしっかりと確保しておく事が重要です。 ロット・ヘーはバンコクでも観られる と、ここまで説明しておいて何ですが、イサーンでロット・ヘーを観るのはかなりハードルが高いです。 もし、環境などにこだわらなければ、今、ロット・ヘーはバンコク近郊でも観る事が出来ます。 そのイベントはロットヘー・サンヂョン(รถแห่ สัญจร)というのですが、いくつかのチームの車が集まって、コンサート形式で行われるイベントです。 少し前までバンコク近郊でロットヘー・イベントを行う事は不可能だと思っていたのですが、この夏は一気にその手のイベントが行われるようになりました。 ◆バンコク近郊でのロット・ヘー情報。この辺は比較的入手しやすい。 ロットヘー・サンヂョンを観る際の注意点は、とにかく人が集まりますので、身の回りには充分注意してください。 と、ロット・ヘーを観るにはこのような方法がありますが、いずれにしても観る場合はあまり無理をなさらずに、安全な方法で観に行ってください。 タイ・エンタテインメントの究極のスタイルとも言えるこのロット・ヘー。 日本では半永久的に再現不可能なスタイルですので、タイに行かれた際に機会があれば、ぜひ一度体験してみて下さい。

【誕生日記念】アーム・チュティマー:イサーンが生んだ若き才能

8月5日はアーム・チュティマー(อาม ชุติมา)の誕生日でした。1999年生まれのアームですので、今年で19歳になります。 といっても「アーム・チュティマーって誰?」という人も多いでしょう。 簡単に紹介しますと、アーム・チュティマーはタイ東北部イサーンのブンカーン県出身で、先に触れたように1999年8月5日生まれのシンガーソングライターです。 デビュー曲「アディート・クーイ・パン(อดีตเคยพัง)」が作られたときはまだ16歳という若さでしたが、この曲がネットで話題を呼びバンコクで活動するようになりました。 アームは自身で作った曲を歌うだけでなく、他の歌手にも曲を提供していて、よく知られているのはラムヤイ・ハイトーンカムの「プーサオ・カーロッ(ผูสาวขาเลาะ)」でしょう。 つい最近、これまで活動を共にして来たハイトーンカム事務所とちょっとしたトラブルがあり、その件について様々なメディアに取り上げられた事がありましたが、アーム本人は今まで通り、というか今まで以上に活発にアーティスト活動をしています。 現在、雑誌「ワイワイタイランド」に連載しているコラム「華麗なるモーラムの世界」でアームとラムヤイの事を取り上げた回があったのですが、アーム自身がそれを見て「私は才能をある人間とは思っていないけど、夢はある」と語っていた事があったのですが、お世辞抜きにこの才能はすごいと自信を持って言えます。 『華麗なるモーラムの世界』第5回:ラムヤイ・ハイトーンカム&アーム・チュティマー(ワイワイタイランドNo.211) 僕がアームに初めて会ったのは今から2年前(2016年)だったのですが、ラムヤイと行動する事が多かったので、これまでアームがステージで歌う姿をかなりの数観てきました。 日本人では一番近い場所でアームを観て来た存在として、これまでの彼女との付き合いを振り返りながら、アームがどれほどの才能の持ち主なのかを改めて確認してみたいと思います。 アームに初めて会った頃(「プーサオ・カーロッ」ヒット以前) 僕が初めてアームに会ったのは、2016年5月27日にフォン・ラッダーワン(ฝน ลัดดาวัลย์)がコムチャットルック・アワードやマハーナコン・アワードなどで4冠を受賞した時の祝賀パーティーにお祝いに駆けつけていた時でした。 彼女はラムヤイのプロデューサーでもあるハイトーンカム・レコードのプラヂャックチャイさんに連れられて来ていて、第一印象は「垢抜けない田舎の娘」という感じでした。 その時、既にアームのデビュー曲「アディート・クーイ・パン」はYouTubeで400万回ほどの再生回数を稼いでいて、イサーンでは人気のある存在でした。 それを目の当りにしたのが、2016年6月11日YESデパート前(バンプリー)でのラムヤイのコンサートにゲスト出演した時のこと。 ◆YESデパート前でのコンサートのバックステージにて(2016年6月11日) 実はこの頃、ラムヤイよりもアームの方が人気があって、ラムヤイが出てきてもそれほど反応が無かったのですが、アームが出てくると大勢のファンが彼女に握手を求めたり一緒に曲を歌ったりと、かなりの人気ぶりでした。 その時の実際の映像がこちらです。 その後、ラムヤイのコンサートのサポートとしての活動が中心でしたが、バンコクでのアームの知名度も徐々に上がっていき、彼女がメインのコンサートも増えていきました。 一方のラムヤイは・・・というと、ぼちぼちと言った感じで、一時の騒動で名前は知られたかもしれませんが、歌手として認知された訳ではなかったので、コンサート数も減っていました。 時にはアームのコンサートに告知なくラムヤイがサポートで出演するという事もあったくらい。「プーサオ・カーロッ」のヒット以降アームを知った人にとっては想像できないかもしれませんが。 次の動画は2016年9月10日にバンコクのタムナーン・コンイサーンというパブで行われたアーム・チュティマーのコンサートですが、この時告知に名前があったのはアームのみで、サポートで出演したラムヤイとネスカフェの名前はありませんでした。 ◆タムナーン・コンイサーンのバックステージで(2016年9月10日) この時はまだプーサオ・カーロッが発表される2ヶ月ほど前でしたが、会場は超満員。アーム登場時に大合唱が起こっている状況からみても、彼女の人気がどれほどのものだったか伺い知る事が出来るのではないでしょうか。 作家としても注目を浴びた「プーサオ・カーロッ」ヒット以降 個人のコンサートも増えてきていた2016年11月、アームがラムヤイの為に作った曲「プーサオ・カーロッ」のデモ・ヴァージョンがYouTubeで公開されました。 約1ヶ月後には歌詞ヴァージョンのMVも公開され、その後は皆さんもご存知の通りこの曲が大ヒットし、ラムヤイの知名度は一気に上がる訳ですが、アームはアームで個人のコンサートをこなしていました。 こちらの動画はヤソートンのパブでアームとネスカフェ、メー・ジラーポンというインディー3人娘が揃った時の貴重なコンサートを撮影した映像です。 プーサオ・カーロッがヒットしはじめた当初、先に注目を集めたのは当然ラムヤイの名前だったのですが、しばらくするとこの曲を作ったのがアームである事が知られていきます。さらに、彼女がまだ17歳であった事に世間が驚く訳です。 タイの人気テレビ番組「モーラム・ファンペット」にアームが出演した時は、パネラーであるサラー・クナウット氏(クルー・サラー)が彼女の才能を賞賛するコメントをくれるなど、作家としてのアーム・チュティマーのステイタスが確立されていきました。 これまでアームが他の歌手に提供した曲はティック・ポンサネー「パープ・ガオ(ภาพเก่า)」、トップ・モーソー「ヤーク・ダイ・ノーン(อยากได้น้อง)」、ネス・サックヂュック「アオ・ナム・アーイ・ボ(เอานำอ้ายบ่)」などがあります。 歌手としてのアーム・チュティマー ここ最近では「10代の若い女の子が自分で作詞・作曲できる」という点に世間的な注目が集まりがちなアームですが、これまで彼女のステージを観て来て、歌手としてのポテンシャルもすごぶる高いと感じていました。 例えば「プローイ・ナムサイ・ナーノーン(ปล่อยน้ำใส่นาน้อง)」をステージで歌う時、サビで「エ、エ、エ、エ、・・・」とタンギングするパートがあるのですが、ほとんどの歌手がこの部分を「エーーーー」と伸ばして誤魔化しているのに対して、アームはしっかりとタンギングをしていて、この娘は発声の基礎がしっかり出来ているんだと思わされた事がありました。 そして音程に関してもぶれるような事はほとんどなく、腹から声を出している事がライブを聴いているとよく分かります。 この点について触れている人はほとんどいませんが、歌手としてもアームは素晴らしい実力の持ち主であるのです。 ◆アーム・チュティマー/ボ・クーイ・ターン・アーイ@ABCワールド(2017年7月16日) アームがシーンに与えた影響 アーム・チュティマーは今のルークトゥンモーラムの世界において、ゴン・フアイライ(ก้อง ห้วยไร่)の女性版的存在と言えるのではないでしょうか。 というのは、ゴンは男性歌手としてイサーン・インディーを開拓した先駆者でしたが、アームは女性歌手の立場でイサーン・インディーを牽引して来た存在であるからです。 実際、アーム登場以降、彼女のように自身で作詞・作曲し、自ら歌うという歌手が沢山出て来ました。 例えばオーイロー(ออยเลอร์)という人はイサーン出身で、自ら作詞・作曲し歌うという、アームと同じようなスタンスで登場して来た歌手です。 ◆オーイロー/クワーム・ルー・ロープ・エーウ@サパーディン(2017年3月31日) アーム以前にもこういう人たちはいたと思いますが、アームの活躍で活動しやすくなったのは事実です。 そういう意味でもアームの存在は、ルークトゥンモーラムの歴史の中でも重要なポジションにいるという事が言えます。 独立後のアーム・チュティマー 冒頭でも触れたように、アームはそれまで一緒に活動していたラムヤイの所属する事務所「ハイトーンカム・レコード」からは離れ、個人で活動するようになりました。 その事に関しては残念な気持ちもありますが、アームが選んだ道ですので、どういう状況であろうと応援していくのがファンだろうと思います。 ラムヤイにとってはせっかく素晴らしい才能を持った仲間であったアームを失ってしまった痛手は大きい事は間違いありません。 アームにとっても力のあるマネージメントから離れるのは、かなりの損失を伴うものであったでしょうが、彼女には強力にサポートしてくれる人たちがいたので、その辺は心配ないようです。 事実、以前以上にコンサートの数も増えていますし、6月にマハーサーラカームでアームに会った時も元気そうでホッとしました。 ◆マハーサーラカーム・ボーラブーで撮影して来たアームのコンサート映像(2018年6月10日) アーム・チュティマー作品集 アームはこれまで触れてきたもの以外にも沢山の曲を発表しています。 その中から何曲か紹介しておきたいと思います。 ◆アーム・チュティマー/プーサオ・ブンカーン ◆アーム・チュティマーfeat.トップ・モーソー/ファーウ・ティム ◆アーム・チュティマー/ミー・ヘーン・ロート・スー アームに期待する事 新たな道を歩み出したアームですが、将来的にはさらなる活躍が期待できると個人的には思っています。 単に歌を歌うだけの歌手だったら不安要素が多いのですが、作詞・作曲できるというのは何よりも大きなアドバンテージです。たとえ自分で歌わなくても作家として仕事が出来るのですから。 彼女の才能を認めてくれる業界の人も多いですし、音楽家としてアームは心配ないでしょう。 いちファンとしてもそうですが、タイの音楽界を変えてくれるであろうこの素晴らしい才能の持ち主に、これからも注目していきたいと思います。

【イサーン最前線】2018年上半期イサーン音楽シーンを振り返る10曲

2018年も気が付けばもう8月に入りました。ついこの間新年を迎えたばかりのような気がしますが・・・、年を取ると時間が経つのが早いものです。 このブログの更新もすっかり滞ってしまっていましたが、決してタイ音楽の活動をサボっていた訳ではありません。 常にタイ音楽シーンのリサーチはしていますし、6月にはバンコク~イサーンを周って、毎日休みなくコンサートに行っていました。 しかし、タイの音楽シーンは移り変わりが早いので、更新しない間にすっかり状況も特に変わってしまいました。 特に最近のタイではスマートフォンの普及の影響もあって、ラジオやテレビなどの力が以前にも増して弱まり、メディアに頼らずリスナーが自ら良い音楽を選ぶという状況がすっかり定着しました。 6月にバンコク~イサーンを周った際に感じたのは、少し前まで社会現象ともいえるほどだったラムヤイ・ハイトーンカムの人気がひと段落し、ルークトゥンモーラムのシーンは次の段階に入ったという印象です。 そこで今回は2018年のイサーンを中心としたルークトゥンモーラムの音楽シーンを、タイで撮影してきた映像と共に振り返ってみたいと思います。 なお、順番は順位ではございません。また、ヒットチャートによる人気曲を選んだものではなく、コンサートで頻繁に歌われた曲やYouTubeでの再生回数が多い曲を選んだものですので、その点はご了承いただきたいと思います。 ホーモック・フワック・パイ・ファーク・パー(ห่อหมกฮวกไปฝากป้า) ラムヤイ人気を終わらせたのはまさにこの曲。オリジナル歌手はラムプルーン・ウォンサゴン(ลำเพลิน วงศกร)とテッ・トラグーントー(เต๊ะ ตระกูลตอ)。[オリジナルMVはこちら] ラムプルーンはグラミー・ゴールドの歌手なので、久々に業界最大手が音楽シーンのど真ん中に戻って来た印象を受けますが、もうひとりの曲作りも担当しているテッはイサーンのインディー・プロダクション「Sing Music」の所属なので、Sing Music主導でグラミーは若干協力しているだけという感じで作られたのではないかと思います。 この曲は広まり方のスピードがものすごくて、YouTubeでの歌詞ヴァージョン動画も公開から4ヶ月かからずに再生回数1億回に達するなど、今のタイ音楽がインターネットを中心に動いているのを象徴しているかのようでした(ちなみにインリーやゴン・フアイライは1億回に達するまで1年、ラムヤイは半年かかっていました)。 しかし、最初この曲を聴いた時はなんだかフニャフニャしているばかりの印象しかありませんでしたが、呪文的な魔力のあるフレーズが頭から離れず、一時期はずっと頭の中でリピートしてしまうほどでした。 この曲の作者テッは独特の感性の持ち主のようで(しかも、まだ19歳!)、彼のソロ曲「シ・ングッ・ティ(สิงึดติ)」もユニークなセンスが光っている曲。この曲もコンサートでは頻繁に歌われています。 動画は6月7日にバンコクのイサーン・タワンデーンで撮影して来たものです。 ヂャーク・ヂャイ・フェーン・ガオ(จากใจแฟนเก่า) この曲のオリジナル歌手カネーン・ナッヂャナン()も「ホー・モック・フワック・・・」を歌っていたテッ・トラグーントーと同じくSing Music所属の歌手です(なので、お互いのMVによく顔を出しあっている)。[オリジナルMVはこちら] 歌詞ヴァージョンMVは2018年8月現在で再生回数9,000万回。1億回に達するのも時間の問題ではないかと思います。 この曲に関してはとにかくメロディーが良いのがヒットの要因ではないでしょうか。 もちろんルークトゥンモーラムの定番である「彼に浮気された」系の歌詞に共感しているリスナーも多いでしょうが、歌詞が良くてもそもそものメロディーがダメならヒットはしませんから。 カネーンはこれといって際立ったキャラクターが感じられる歌手ではありませんが、コンサートを見た限りでは発声はしっかりしているという印象でした。 しかし、今後もコンサートのオファーが続くには、歌手としての何らかのアドバンテージが必要ですが、その辺はステージを1回見た限りでは感じられなかったのが残念な所。 動画は6月8日、BTSウターガート駅付近で行われたイベントで撮影したものです。 スープ・パン(สืบพันธุ์) 「ホー・モック・フワック・・・」の人気はまだ当面続くでしょうが、もう既に次にトップになる可能性のある曲が出てきています。それがこの「スープ・パン」という曲。[オリジナルMVはこちら] オリジナル歌手のブック・スップガーン(บุ๊ค ศุภกาญจน์)という人に関しては、今の所まだ詳しい事は分かっていません。 しかも、動画で観る限りではあまり歌手らしいオーラも感じられなく、最初MVを見た時、歌っている人は誰なのか探してしまうほどでした。 ただ、好みもありますが、歌は1回聴いただけで強烈に印象に残って、「次に来るのはこの曲」と確信したほどです。 事実、コンサートで歌われれば大盛り上がりになっていましたし、通常イサーンで人気に火がついても、バンコクにそれが伝わるまで時間がかかるものなのですが、このブックに関しては既にバンコク近郊でのコンサートオファーが出てきていることから考えても、かなりの人気になっているのでしょう。 ちなみに、この曲のタイトルは「男女の営み」という意味。内容は実際にあった話が元になっているようです。 「望まない妊娠」が増え続けるタイへの警告的社会派ソングでもあります。 動画は6月17日コンケーンのバーンデーンノーイという村での出家式で撮影した、ロットヘーによるカヴァーです。 ラック・クワーイクワーイ(รักควายควาย) この曲のオリジナルMVは2017年11月に公開されたものですが、2018年8月現在で1億9,000万回という大人気になっています。もちろんコンサートでも既に定番曲化していて、どのコンサートに行ってもだいたい聴く事が出来るほどです。[オリジナルMVはこちら] タイトルは「愚かな愛」という感じでしょうか。 タイに関心のある人なら周知の事だと思いますが、「クワーイ(ควาย)」は本来の「水牛」という意味の他に、他人をバカにする意味もあります。また歌では「クワイ(ควย)」の比喩としても良く使われる言葉。しかし、外国人が使うのは絶対にやめてください。危険ですから。 歌っているミン・チャオグワイ(มิน เฉาก๊วย)という人に関しても全然情報がないのですが、デュエットしている女性歌手のミウ・マイキートファイ(มิ้ว ไม้ขีดไฟ)はイサーンでは人気のあるマイキートファイというグループのヴォーカリストです。 この曲でミウはものすごい高いキーで歌っているので、聴くとビックリする人も多いでしょう。沢山のコンサートでカヴァーされていても、ミウが歌っている高音部分をしっかりと再現できている人は今の所あった事がありません。 6月15日にラムイントラで撮影して来たこのラムヤイのカヴァーも、彼女は高音部分を歌ってませんから。 クワーイ・タム・イーピ(ควายตำอีปิ) 「プー・ニープ・イーピ(ปูหนีบอีปิ)」が大ヒットしたポン・ヂャンタポン(พร จันทพร)の第2弾シングル。今回はカニから水牛に変わっています。[オリジナルMVはこちら] いかにも前曲の2番煎じ的タイトルですが、曲に関してはアップテンポになりロック色が増しているので、こちらの方がコンサート受けは断然良い。 最近は1曲ヒットしても次が続かないケースが多いですが、このポンに関しては戦略的にも上手くいったようで、見事2曲連続のヒットとなりました。 ただ、ポン自身のコンサートが増えているかというと微妙な所。今は「プーサオ・キーラオ」がヒットしたメー・ヂラーポンと一緒に各地を周っているようですが、やはり将来的にはひとりでステージに立てるようになってほしいですね。 動画は6月10日、マハーサーラカームのボーラブーで行われたロケット祭りコンサートで歌われた、ドゥアンチャーイ・ダーオユアのカヴァーヴァージョンです。 ミアン(เมี่ยน) 今や流行歌からスタンダードになったのでは、と思わせるほど浸透したグン・スパーポン(กุ้ง สุภาพร)の大ヒット曲「シ・ヒ・ノーン・ボ(สิฮิน้องบ่)」。 あの曲は個人的に近年のタイ音楽が生み出した傑作中の傑作と思っているのですが、グンの場合は2番煎じ的手法はとらず、その後も何曲かオリジナル曲をリリースしてきました。 その内の1曲が2017年12月に公開されたこの「ミアン」という曲なのですが、彼女はスタッフに恵まれているのか、今回もまたタイ音楽としてはかなりクオリティーの高い曲になりました。[オリジナルMVはこちら] イントロでスローテンポから入る曲構成は、ルークトゥンモーラムでよく使われる常套手段ですが、古いタイ歌謡風エフェクトを施しているミキシングはGood Jobと思わず膝を打ってしまいました。そこからベースが入り、イントロとは全く違う世界に変わっていく展開は見事の一言です。 パワフルなグンのヴォーカルと相まって、「シ・ヒ・ノーン・ボ」同様グンの代表曲になったと言えますし、個人的にもお気に入りの曲になりました。 動画は、こちらも迫力あるヴォーカルが気持ち良い、ヌット・ウィラーワンのカヴァーです。撮影は6月13日ブリラムのナーンローンにて。 サーラー・コンマオ(ศาลาคนเมา) 「現代モーラムのキーパーソン」と言える存在のペット・サハラット(เพชร สหรัตน์)。 日本ではタカテーン・チョンラダーの元旦那くらいの認識しかないかもしれませんが、今タイでコンサートを観に行けば、かなり高い確率で彼の作った歌を聴く機会があるほど、ペットの曲は多くの人に歌われています。 この「サーラー・コンマオ(酔いどれの東屋)」もそんなペットが作った、今コンサートでも大人気の1曲。[オリジナルMVはこちら] オリジナル歌手はドークケー(ดอกแค)という歌手で、若手という感じではないのでそれなりのキャリアがある人かもしれませんが、広く知られるようになったのはこの曲から。 もともとペットが立ち上げたレーベル「スーラオ(เซอร์ลาว)」からリリースされた曲ですが、現在はトップラインが版権を持っています。 どことなく80年代も香りも漂う曲調が親しみを感じさせるこの曲。ペットの才能が光る1曲です。 ラムヤイもこの曲を気に入って歌っている歌手のひとり。ここ最近のコンサートでは必ず歌っています。  サーン・ワー(ซางว่า) 2013年にサーヤン・サンヤー追悼コンサートで初めて観たラムシン歌手が、デンチャイ・ウォンサーマート(เด่นชัย วงศ์สามารถ)と当時彼と組んでいたギック・ルンナパー(กิ๊ก รุ่งนภา)でした。 その後紆余曲折あって、現在はソロ歌手として活動している彼女ですが、なかなかブレイクせず、ファンとしてもヤキモキしていました。 そして、ようやく来たその時。2017年12月に公開された「サーン・ワー」がまもなく再生1億回に到達しそうな勢いです(2018年8月4日現在)。[オリジナルMVはこちら] 当然、コンサートでも沢山カヴァーされていますし、ギック自身のコンサートも以前と比べて格段に増えました。勢いに乗って、オリジナル曲をバンバンアップしているのも良い傾向です。 今後のギックの活躍も楽しみです。 動画は6月10日マハーサーラカームで行われたアーム・チュティマーのコンサートで歌われた、サーン・ワーのカヴァーです。 ペー・ノック(แพ้น็อค) 2016年に「ペンディンワイ・ナイヂャイ・アーイ(แผ่นดินไหวในใจอ้าย)」の大ヒットでその名を知られるようになったター・トーヂョーウォー(ต้าร์ ตจว.)ですが、彼はキャリアの長いミュージシャンです。 その分音楽的ボキャブラリーも豊富で、彼のコンサートは一級のエンターテインメントとして楽しめるクオリティーを持っています。 この曲「ペー・ノック(ノックアウト負け)」も1発のヒットでしぼむかと思っていた彼の起死回生の名曲。2018年8月現在のYouTube再生回数は7,400万回。 アレンジも含めてお気に入りの1曲です。 動画は6月17日にコンケーンのタワンデーンで行われたター・トーヂョーウォーのコンサートで撮影して来たものです。 コーン・レン(ของเล่น) バンコクは言うまでもなくタイの首都なので、何でもありそうなイメージを持っている人がいるかもしれませんが、ことルークトゥンモーラムに関しては、バンコクで観る事が出来ない歌手は山ほどいます。 ドークムーイ・ペンナパー・ソムスック(ดอกเหมย เพ็ญนภา สมสุข)もそんな一人。2年ほど前に何回かバンコク近郊に来た事があるのですが、それ以降は無いんじゃないのかな。 かといって人気が無いのかと言えばそんな事はなく、彼女はイサーンでは正真正銘のスターなのです。 女優としての活動もしているドークムーイですが、オリジナル曲も沢山出していて、この曲「コーン・レン」もその中の1曲。[オリジナルMVはこちら] アップテンポの「カー・クワーイ・ユ(คาควายยุ)」も人気曲になりましたが、このスローの曲でもドークムーイの魅力が存分に発揮されていて、人気のある曲です。 この曲がアップされているYouTubeのSala Recordのチャンネルでは、歌詞ヴァージョンのMVがダントツの再生回数になっています。 動画は6月12日にマハーサーラカームのボーラブーでのドークムーイのコンサートで撮影したものです。 ...

【タイフェス2018】ウーン The Star ライブ&インタビュー

日本のタイ好きな方々にはおなじみのイベント「タイフェスティバル」。 2018年は5月12・13日の東京を皮切りに、5月19・20日大阪、6月2・3日名古屋と予定されており、その他の地域でも順次開催予定と、年を追って全国的に盛り上がりを見せております。   まず一番最初の開催となった東京は、例年歩く事すら困難なほどの人出なのですが、今年はBNK48という旬のアイドルグループが出演した事もあり、例年にも増してさらに大盛況でした。 そして、音楽ファンとしては一番楽しみなのが本場タイからやってくる歌手達が出演するコンサートです。 東京でも数年前からルークトゥンモーラムの歌手がくるようになったので(それまでは無かった)、今年は誰が来るかと期待していたところ、何とウーン・ザ・スターが出演メンバーの中にラインナップされていました! 彼女とはバンコクやコラートで何度か会った事があるのですが、しばらく会う機会が無かったので、久しぶりの再会を楽しみにしていました。 また、今回「タイごはんとタイカルチャーの会」の協力で、わずかな時間ですがインタビューもさせてもらう事が出来たので、ライブリポートと一緒に紹介します。 まずはウーンのステージですが、今回はポップス歌手勢の中にルークトゥン歌手は1人という状況の中で、どうなるか若干の不安もありましたが、かなり奮闘していて、会場もかなり盛り上がっていました。 Pijikaの次に登場したウーンは大勢の人達を前にかなり堂に入った佇(たたず)まいで、時には舞台を降りて観客と絡みながら、約20分程の持ち時間でしたが、充実したステージになっていたと思います。 曲はプムプアン・ドゥアンヂャン(พุ่มพวง ดวงจันทร์)のカヴァー曲を中心に選曲。自身のオリジナル曲が少なかったのはファンにとっては少々残念でしたが、他の歌手や全体的な構成から考えても、この選択は正解でした。 結婚・出産後のウーンのステージを観るのは初めてでしたが、以前にも増してステージ作りが巧みになっているように感じましたし、子供がいるような雰囲気は微塵も感じさせない若々しさが(といってもまだ30代前半ですから当然と言えば当然ですが)、この先まだまだ一線で活躍するであろう事を感じさせてくれました。 ステージ終了後、バックステージで10分ほどでしたがインタビューをさせていただきました。 まずは以前タイで会った事があるのを覚えているか聞いてみたところ、「覚えている」と。でも、これは誰に聞いてもこう答えるので、社交辞令みたいのものなんですけどね(キットゥンと言ってくるのと同じです)。 また、ウーンは2008年に大阪のタイフェスティバルに出演した事があるのですが、東京で歌うのは初めてのはずなので、その辺の事から質問してみました。 ◆10年前に大阪のタイフェスに出演されてましたけど、東京に来るのは今回が初めてですか? ウーン:歌を歌う為に来たのは初めてですが、観光では4回来ています。 ◆初めて東京で歌った感想はいかがですか? ウーン:お客さんも沢山いましたし、楽しかったです。 ◆結婚されて娘さん(ナカちゃん、2歳)もできましたが、今回は一緒に日本にいらしたんですか? ウーン:今回は一緒に来ませんでした。娘は夫と一緒に家に居ます。 ◆結婚後、歌の仕事と家庭はどれくらいの割合ですか? ウーン:娘が産まれた時は子育てが初めてだったので、歌の仕事はお休みして家庭に集中しました。今は娘も幼稚園に通いはじめましたし、夫や夫の母も子供の面倒をみてくれるようになったので、新しい仕事や歌の仕事を再開する事ができました。 ◆結婚前と結婚後では歌うときの気持ちは変わりましたか? ウーン:スタイルは変わっていませんが、歌う内容は変わりました。以前は恋愛がテーマの曲が中心でしたが、今は家族についての歌も増えましたし、人生においての良いことや上手くいかないことなどテーマにするようになりました。女性に向けて歌う事が多くなりましたね。 ◆仕事でやってみたい事はありますか? ウーン:これからは歌の仕事だけでなく、ドラマの仕事もやってみたいと思っています。 ◆新曲の予定はありますか? ウーン:新曲は年内に発表する予定です。アルバムは来年になると思います。 ◆日本にもウーンさんのファンは沢山いて、今回の来日を心待ちにしていました。 ウーン:凄く嬉しかったです。今回ルークトゥン歌手は私1人だけだったので、ファンの方々の声援が励みになりました。中には大阪のコンサートに来てくれた人がまた応援に来てくれていて、とても嬉しかったです。 今回、ルークトゥンモーラム歌手が1人だけになってしまったのは残念ですが、全く無いよりは全然良かったですし、ウーンに再会できたのは大きな収穫でした。 来年ははたしてどんな歌手が日本に来てくれるでしょうか?出来れば、イサーン・インディーの歌手が来てくれると嬉しいですね。 協力:タイごはんとタイカルチャーの会

【新曲リリース記念】ラムヤイ・ハイトーンカムのコラボ曲まとめ

「プーサオ・カーロッ」の大ヒットから1年。 さすがに社会現象的なブームは収まりつつありますが、まだまだ人気は衰えそうにないラムヤイ・ハイトーンカム。 1曲ヒットして人気歌手の仲間入り、なんて事はよくある話ですが、その人気はだいたいは同じジャンルの中だけで終始するのが常です。 しかし、ラムヤイに関してはそのポテンシャルの高さを早くから多くのミュージシャンが見抜いていて、ルークトゥンモーラム以外のミュージシャンから沢山のラブコールが寄せられました。 2018年5月時点では、タイのEDMグループBoom Boom Cashがラムヤイをフューチャーした曲が公開されたばかりです。 そこで、これまでラムヤイが他の歌手とコラボレーションした曲をまとめてみようと思います。 まず、彼女に一番最初に声をかけてきたのがZeed(シード)というタイ南部を中心に活動しているバンドでした。   なぜ南部のバンドがイサーンの歌手ラムヤイにオファーを?と思いますが、この頃ヌット・ウィラワーンがフューチャーされたFlameの「OK パッ?」がヒットしていた事もあって、ロックとイサーンの音楽を融合させるという流れに乗って、という理由もあったと思います。 ただ、この曲が作られた時(2016年9月)はラムヤイがブレイク直前でしたので、Zeedは先見の明があったと言えます。 ◆Zeed(ซี๊ด) feat.ラムヤイ・ハイトーンカム(ลำไย ไหทองคำ)/ルー・ヂャ・アオ(or you want) ただ、先見の明があったまでは良かったんですが、ラムヤイの出番が少ないのと、残念ながらそれほど話題にはならなかったのは残念です。 このZeedとのコラボの直後にラムヤイは見事に大ブレイクした訳ですが、そこで真っ先にラブコールを送って来たのがあのセーク・ローソー(เสก โลโซ)でした。   思いっきり下心を感じるこの組み合わせですが、ラムヤイの歌にセークがロックの要素を感じ取った故に実現したコラボレーションなのではないかと思います。 いくらスケベなセークとはいえ、見た目だけで自分のレコーディングに呼ぼうとは思わないでしょうから。 しかし、それまでほぼ無名に近い存在だった歌手が、いきなりタイを代表するミュージシャンとデュエットする事になったのですから、長い事応援して来た身としても本当に嬉しいニュースでした。 ◆セーク・ローソー(เสก โลโซ)feat.ラムヤイ・ハイトーンカム(ลำไย ไหทองคำ)/カーロック・カーロッ(ขาร็อคขาเลาะ) せっかくのビッグなコラボだったのですが、レコーディングのタイミングが悪く、ちょうどラムヤイが激務で喉を壊していた時期だった為、万全な状態での歌を残せなかったのは惜しいと思わざるを得ませんでした。 それと、ロックなのに全体的にイマイチ迫力が足りなくて、特にドラムスの音がしょぼいですね。セークの曲はほとんど聴いたことがありませんが、これがタイ・ロックの限界なのかなという感じも受けてしまいますね。 セークとのコラボから5ヵ月後、ついに真打登場!という感じで実現したのが、現代のモーラムのキーパーソン、ペット・サハラット(เพชร สหรัตน์)とのコラボでした。 この曲「モーラム・ロン・タップ(หมอลำลงตับ)」はペットが人気インディー歌手とコラボレーションする企画アルバム「サッパ・ラン・ケー(สับ-ปะ-ลัง-เค)」の中の1曲として作られた曲です。 実はこの半年ほど前、パトゥムターニーでのコンサートで共演していた二人。この時、いつかペットがラムヤイの為に曲を書いてくれる日が来ると良いな、と勝手に妄想していたのですが、それが見事に実現して二人のファンのとしても嬉しいコラボでした。 そして、やはり素晴らしい才能の持ち主であるペットだけあって、ラムヤイをしっかりモーラム歌手として捉えてくれていて、しかも歌手としての彼女の魅力を最大限に引き出してくれた曲作りは最高の一言です。 ◆ペット・サハラット(เพชร สหรัตน์)feat.ラムヤイ・ハイトーンカム(ลำไย ไหทองคำ)/モーラム・ロン・タップ(หมอลำลงตับ) プロダクションもセークの曲よりよっぽどしっかりしていますし、こっちの方がよっぽどロックらしさを感じます。 最後に、現時点で一番新しいコラボレーションが5月18日に公開されたばかりのBoom Boom Cashとのコラボレーション曲「サートゥ(สาธุ)」です。   Boom Boom CashはEDMをやってるタイのグループという事で、意外な組み合わせですが、このコラボが実現したのはタイ最大の音楽イベントと言われているBig Mountain Music FestivalでラムヤイとBoom Boom Cashのメンバー・エーが共演した事が下敷きにあります。 ◆Ch3の朝の情報番組「ルアン・ラオ・チャオ・ニー」でのラムヤイ&ゴルフ(Fucking Hero)、エーBoom Boom Cashのコラボ その前にエーはラムヤイの曲「プーサオ・カーロッ」を気に入っていたようで、自身がリミックスしたものをYouTubeにアップしていました。 ◆ラムヤイ・ハイトーンカム/プーサオ・カーロッ(BOTCASH Remix) そんなこんなで実現した今回のコラボ。EDMのグループとの共演という事で、ダンスミュージックを想像していたのですが、リリースされたのは何とバラードでした! しかし、これが良い意味で裏切られて、メロディーが良いのとラムヤイの新たな魅力が感じられる曲になっているのが、大当たりでした。 ◆Boom Boom Cash feat.ラムヤイ・ハイトーンカム/サートゥ(สาธุ) このMVは公開24時間で60万回再生と好発進。美しい映像もタイでは話題になっているようで、特にラムヤイの今までとは違う衣装に注目が集まっているようで、彼女のシーンだけキャプチャーした記事がアップされたりしていました。 テクノポップ出身の筆者としてはシンセの音にイマイチ馴染めない感がありますが、個人的には気に入っている曲です。 こうしてまとめてみると分りやすいと思いますが、かなり幅広いジャンルのミュージシャンとのコラボレーションになっていて、ラムヤイのポテンシャルの高さがうかがい知れると思います。 この傾向はかつてのインリー・シーヂュムポンに似ています。インリーも様々なジャンルの歌手とコラボしていましたが、ラムヤイも歌手としてそれだけの可能性があるという証拠でもあります。 中にはラムヤイをバイトゥーイと同じ系統の歌手として捉えようとする向きもありますが、それは全くの見当違いです。そもそもラムヤイは歌手としてもタレントとしても彼女よりもはるかに高いポテンシャルを持っていますから。 今後のラムヤイはやはりプーサオ・カーロッに続くヒットを出して、歌手としての揺るがないステイタスを築いてほしいと思いますし、今の彼女はまだ才能の全てを出し切っている訳ではないので(特にモーラムの才能はほとんどの人が見たことないはず)、いつかその「本当のラムヤイ」が観られる日がくる事が、1番のファンとしての願いでしょうか。

【モーラム・スペシャル・ライブ】渋谷がイサーンになった歴史的一夜

まさに歴史的一夜になったと思う。2018年2月24日、渋谷WWWで開催されたモーラム・スペシャル・ライブ。 「爆音映画祭2018タイ・イサーン特集Vol.2」の一環で行われたこのコンサート。何が凄いって、タイから人間国宝が二人も来たからである。 【爆音映画祭】特集タイ|イサーンVol.2@WWW(東京・渋谷) 今回来日したチャウィーワン・ダムヌーン(ฉวีวรรณ ดำเนิน)とポー・チャラートノーイ・ソンスーム(ป.ฉลาดน้อย ส่งเสริม)は共にタイから人間国宝と認められたモーラム歌手。 お二人は昨年(2017年)5月に東京で開催されたタイ・フェスティバルにも出演していたが、その時はタイ各地の芸能を紹介する出し物の一部に出演しただけだったので、お二人の歌をタップリ聴きたいと思っていた我々にとっては、短い時間しか聴けずに消化不良だった。 ◆チャウィーワン・ダムヌーン、ポー・チャラートノーイ・ソンスーム@タイフェスティバル2017 しかし、その欲求不満を解消してくれた今回のこのイベント。タイでもこういう形で聴く事が出来る機会は少ないので、この場に居合わせる事が出来た人達は本当にラッキーだったと思う。 思えば、ちょっと前まではまさか本物のチャウィーワンさんとお会いできるとは考えてもいなかった。 3年ほど前に「Y/OUR MUSIC」というタイのインデペンデント音楽を取材したドキュメンタリー映画がタイで公開された事があったが、その映画の中でチラッと登場したチャウィーワンさんを見て、とてもお元気そうな姿を見る事が出来て、それだけでも本当に嬉しかったものだった。 ◆Y/OUR MUSIC Trailer また、ポー・チャラートノーイ先生はラムローンの名手で、本「まとわるつくタイの音楽」でも若かりし頃の姿を拝見していたし、CDでも先生のモーラムを聴いていたので、タイフェスティバルでお二人にお会いできたのは夢のようだった。 そんな思いもあって、この日の夜は日本でのタイ音楽の歴史に於いても重要な日になっただけでなく、自分にとっても忘れられない夜になった。 会場になったShibuya WWWはかつてシネマライズ渋谷という映画館だった場所。そこの座席を全部取り払って、ライブに対応できるよう作り直されたようだ。 自分がチケットを買ったのは発売されてしばらくしてからだったが、その時もまだ余裕で買う事ができたので、お節介ながらも客入りを心配していた。しかし、蓋を開けてみれば超満員の大盛況。内心、ちょっとホッとした。 ライブは予定時間を若干過ぎてからのスタート。まず登場したのはピン・プラユックを取り入れた日本で唯一のバンド、Monaural Mini Plug(モノラル・ミニ・プラグ)。 彼らのライブは昨年9月に新宿で観た事があったが、着実な成長がうかがえたステージだった。   しかも、途中ケーン奏者の牛田君を筆頭に、客席を練り歩くという演出も見せて、約30分ノンストップの演奏に観客も大いに盛り上がっていた。 もちろんまだ発展途上で改善すべき点はあるが、ピン・プラユックに目を付けたセンスといい、メンバーが20代中盤の若さという事を考えても、将来が楽しみなバンドである。 モノミニに続いて登場したのは、こちらは大ベテランのキーボード奏者、エマーソン北村さん。 北村さんは後期JAGATARAやMUTE BEATといった伝説的バンドで活動されてきたミュージシャン。 今回は「田舎はいいね」という映画「バンコク・ナイツ」で劇中歌に使われた曲のインストカヴァーをリリースした関連でこのイベントへの参加になったようだ。 演奏曲はその「田舎はいいね」を含めて、北村さんのソロアルバムからの曲を中心に演奏された。 リズムボックスのみをバックに片手でメロディーを弾きながら、もう片方でベースを弾き、さらにミキサーもいじるという離れ業は、さすがのベテランと思わされた。 しかし、オリジナル曲はタイとあまり関係ない為、正直、場違い感があり、客席も若干冷めてしまったのは否めなかった。もう少しタイにまつわる何かがあれば良かったのかも。 3番手で登場したのはスリ・ヤムヒ&ザ・バビロン・バンド。こちらも映画「バンコク・ナイツ」に楽曲を提供している関係での出演のよう。 かれらはその「バンコク・ナイツ」の映像をバックに演奏するスタイル。音楽性そのものはタイとは何の関係もないが、キャリアもあるだけになかなか聴かせる演奏だった。 さらに雰囲気が上手く映像とマッチしていたこともあって、観客を映画に引き込んでいたのはさすがである。 バビロン・バンドの後は、主催者からの挨拶をはさみ、いよいよこの日のメインであるチャウィーワン・ダムヌーンとポー・チャラートノーイ・ソンスームの登場である。 まずはサポートを務めるポンサポーン・ウパニによるピンの独奏からスタート。 ポンサポーン・ウパニさんはタイでは「オン・ケーン・キアオ(อ้นแคนเขียว)」という名前で活動している(チャウィーワンさんもそう紹介していた)。この名前は「緑のケーンのオン(オンはバンブーラットorルートラットというねずみの事で、彼のニックネームだと思われる)」という意味で、ウパニさんのトレードマークである緑のケーンを冠した名前である。 ピンの独奏の後は、ピンをそのトレードマークである緑のケーンに持ち替えて、ケーンの独奏。日本人はケーンがよっぽど好きなのか、これだけで大盛り上がりである。 そして、ようやく人間国宝の二人が歌い始める。 まず、チャウィーワンさんが感謝の念をこめたラムを歌い、続いてチャラートノーイ先生がそれを受け継ぐというスタイルで序盤は進行していった。 凄かったのは、二人の年齢を感じさせない声の力強さである。一節でその場の空気をガラリと変えてしまう力が、言葉の壁を越えて我々の耳にダイレクトに響いてきた。 さらにウパニさんの巧みなサポートもあり、3人だけの演奏でも会場は伝統音楽のコンサートとは思えない熱気に包まれていた。 しかし、この日の最大の見せ場はこの後であった。エマーソン北村さんとバビロン・バンドの面々が演奏に加わり、この日限りのスペシャル・セッションがスタート。 「私は年寄りだから応援してね」などとチャウィーワンさんが冗談まじりに言っていたが、いやいやどうして、バンドに負けじとこの日一番のパワフルな歌を聴かせてくれた。 伝統音楽の歌手が軽々とジャンルを飛び越えてしまう事に、我々日本人は驚かずにいられない。伝統と現代の融合が一向に上手くいかない日本の音楽界からしたら、なんとも羨ましい光景である。 ここで演奏されている曲「ラム・トゥーイ・チャウィーワン()」は、大ヒットコンピCD「The Sound of Siam Vol.1」にも収録されている。 日本のミュージシャンとタイの歌手とのスリリングな攻防は3曲ほど続き、大盛り上がりで一夜限りのスペシャル・ライブは幕を閉じた。 ・・・はずだったが、やはりこのまま帰るのは名残惜しいと、観客はアンコールを求めた。しかし、実はタイにはアンコールの習慣がない。 最近、ポップス・ロック系のコンサートではある時もあるのだが、ルークトゥン・モーラムのコンサートでは、通常、歌手が「さよなら~」と言ったらそこでお終いである。観客もそのまま素直に帰る(というか、終わりが近づいて来たら、コンサートが続いていても帰り始める)。 にもかかわらず、観客の要望に応えてくれて、特別に1曲歌ってくれた人間国宝の二人。この最後の1曲がもしかしたらこの日の最高の1曲だったかもしれない。 これだけ反応が良ければ、歌っている人達の気分も悪かろうはずはない。お二人も明らかに機嫌が良さそうに思えた。 チャウィーワンさんは最後に、このコンサートを企画してくれたSoi48の二人の名前を呼びながら「日本の二人の息子がここに来る機会を与えてくれました。私は74歳(チャラートノーイ先生は71歳)になりますが、このステージに立てて本当に幸せです。」という言葉で締めくくってくれた。 そして、この歴史的一夜を体験できた私たちも本当に幸せだった。こんなチャンスを作ってくれたSoi48の二人と主催のboidさんには感謝の念でいっぱいである。  

【シンガーピックアップ】モーラム期待の新星、ウィアン・ノルモン

カーオティップ・ティダーディンやアンクワン・ワランヤーなどを輩出したGrammy Goldの新人発掘プロジェクト「ノーンマイ・タイダーオ(น้องใหม่ ไต่ดาว)」。 2008年のシーズン1から9年後の2017年、そのプロジェクトのシーズン2がスタートしました。 シーズン2では男性4人女性2人のメンバーが選ばれましたが、その中に以前から注目していた歌手が1人いました。それがウィアン・ノルモン(เวียง นฤมล)です。 彼女の存在を知ったのはYouTubeででした。 若いながらもしっかりとしたモーラムのテクニックを持ち、しかも歌唱力の高いその歌に、未来の才能の出現を感じたものです。 ◆เวียง นฤมล(ウィアン・ノルモン)/ลำล่องฝนพรำคิดนำอ้าย(ラムローン・フォン・プラム・キットナム・アーイ) しかし、それから彼女がどこでどのような活動をしているのか、なかなか情報がつかめないまま、しばらく時間が過ぎていきました。 そんな所に入って来たのが、ノーンマイ・タイダーオのメンバーに選ばれたというニュース。 ローイエット出身で1992年生まれのウィアンはまだ20代半ばですが、どことなく風格すら感じさせる落ち着いた佇まいを持ち、今は歌える人が少なくなったラムもしっかりこなせるその実力に、ますます将来への期待度が高くなりました。 ◆เวียง นฤมล(ウィアン・ノルモン)/ฮักบ่ได้แต่ลืมอ้ายบ่ลง(ハック・ボ・ダイ・テー・ルーム・アーイ・ボ・ロン) ウィアンのプロフィールを調べていて驚いたのが、彼女がモーラムを学んだのがあの人間国宝であるチャウィーワン・ダムヌーン(ฉวีวรรณ ดำเนิน)の元でだったという事です。 2017年5月にタイ・フェスティバル出演の為に来日したチャウィーワンさんに確認した所、間違いなくウィアンはチャウィーワンさんの弟子であるとの事でした。 メジャーからデビューしたので、ステージが見られる日も近いのではと期待したのですが、活動がイサーンが中心だったのでバンコク近郊で彼女が出演するコンサートはまだまだ少なく、なかなか生の歌声を聴く機会に恵まれませんでした。 そして、ようやく先日ノーンカーイに行った際、運良く彼女が出演するイベントがあったので、寒風吹きすさぶ中トゥクトゥクに乗ってウィアンの歌を聴きに行ってきました。 この時はモーラム楽団サーオノーイ・ペットバンペーンのコンサート開始前に、少し時間をもらって歌うという形だったので、カラオケで6曲程度の短い時間でしたが、それでも初めて生で聴く彼女の歌は期待に違わぬ素晴らしいものでした。 存在感のある歌声に意外と気さくなキャラクターは、歌手として人を楽しませる事をしっかり意識しているようでしたし、メジャーデビューからそれほど時間が経っていないにもかかわらず、熱心なファンが応援に来ていて、沢山のお札のマーライや花をもらっていたのを見て、着実にファンを増やしつつある事が確認できました。 ◆เวียง นฤมล(ウィアン・ノルモン)/หงษ์ทองคะนองลำ(ホントーン・カノーンラム) これはその時撮影した動画で、曲は伝説の歌手ホントーン・ダーオウドンの代表曲「ホントーン・カノーンラム」のカヴァーです(カラオケはアルバム「タームホーイ・イサーンVol.4(ตามฮอยอีสาน ชุดที่๔)」でカーオティップ・ティダーディンが歌っていた時のものを使用)。 この動画を僕がYouTubeにアップしたところ、ウィアン本人がそれを見てくれて、「この動画が欲しい」と彼女から直接メッセージが届きました。 この時は他に2曲(合計3曲)撮影したので、残りの曲は彼女のYouTubeチャンネルにアップしてもらえればと思い送ったところ、後日その動画がウィアンのチャンネルにアップされました。それが次の2曲です。 ◆เวียง นฤมล(ウィアン・ノルモン)/ดอกจานประหารใจ(ドークヂャーン・プラハーン・ヂャイ) 「ドークヂャーン・プラハーン・ヂャイ」はモンケーン・ゲーンクーンがオリジナルの曲で、もう1曲の「ロム・サーコン・ラーイヂャイ」はエーム・アパサラーのカヴァーです。 どちらの曲も今では少なくなった歌謡モーラムの典型的な曲ですが、若い歌手はあまり好んで歌わないようなタイプの曲で、その辺にもウィアンが目先の流行だけでなく、モーラムの歴史をしっかり踏まえて歌っているのがよく分ります。 ◆เวียง นฤมล(ウィアン・ノルモン)/ลมสาคนหลายใจ(ロム・サーコン・ラーイヂャイ) 落ち着いていると言うと聞こえが良いですが、別の言い方をすると若さの部分が足りないという所に若干の不安要素があったりもするのですが、ウィアンの場合チャウィーワンさんの元でモーラムの基礎をしっかり学んでいるので、ケーン1本をバックに歌うような、伝統的なモーラムをしっかり継承していって欲しいな、というのが個人的な希望です。 何はともあれ、素晴らしい逸材である事には変わりありません。 本物のモーラムが好きな人ならフォローしておいて損のない歌手です。 【ウィアン・ノルモン Facebookページ】 https://www.facebook.com/ViengNarumon/ 【ウィアン・ノルモン Official YouTubeチャンネル】 https://www.youtube.com/channel/UCq47AazCVQ3omDRxJ5CvTrQ 【ウィアン・ノルモンInstagram】 https://www.instagram.com/vieng_narumon/

【コンサートリポート】タカテーンのモーラムに対する本気度やいかに?

先日(2018年2月2日)、久しぶりにタカテーン・チョンラダー(ตั๊กแตน ชลดา)のコンサートを観て来ました。 場所はラオスと国境を接するイサーンのノーンカーイ。バンコク近郊でも充分観られる彼女のコンサートを、なぜわざわざそんな所まで観に行ったかというと、別にタカテーン目当てで言った訳ではなく、モーラムのコンサートを観に行ったら、たまたま会場が近くだったので、行ってみようという事になりました。 タカテーンのコンサートは以前、頻繁に観ていました。ファンミーティングに参加したり、アルバム成功祈願にコラートまで行った事もありました。 しかし、自分の興味がモーラムに傾いていってからはほとんど観る機会が無くなってしまい、この日は1年半ぶりくらいだったと思います。 ただ、その間にタカテーンはペット・サハラットと結婚した事で、彼女もモーラムの方へ寄って来たのは、不思議な偶然でした。 そんな事で、機会があれば観たいと思っていた今のタカテーン。たまたま自分達がいた場所から近くで会えたのは運が良かったです。 ただ、久しぶりにステージで観る彼女には以前のような勢いは無く、どことなく迷いも感じたコンサートでした。 この日、10時頃のスタートだと読んでいた僕と友人は、少し早めの8時半頃、宿で借りた自転車で会場に向かいました。途中、この後行く予定のお寺に寄りつつ、9時頃に会場に到着。 とりあえずバックステージを確認すると、既にタカテーンが車の中でスタンバっていました。 前日のボーイ・パノムプライの時は会場の入りがいまいちでしたが、タカテーンはさすがにネームヴァリューもあって、結構な人が入っていました。 まだコンサートが始まるまでは時間があるだろうと、我々は屋台で買い物をして、のんびりテーブルでご飯を食べていると、予想よりも30分も早くコンサートが開始。慌ててステージ前へ向かいました。 最近はバンドも組んでいるタカテーンでしたので、この日もバンドを連れて来るかと思っていたのですが、残念ながらバンドは来ていなくて、4人のダンサーを連れてきていただけで、音はカラオケでした。 全身黒ずくめで登場したタカテーン。コンサートのスタートはラムシン路線の最初の曲となった「ガイ・ゴーン(ไหง่ง่อง)」からでした。 さすが本家!という歌を期待していたのですが、どこか心がこもっていない歌に拍子抜け。これだったら、モーラム楽団でカヴァーしている人達のほうが全然マシです。 その後も新曲を中心にタカテーンの代表曲も含めて歌が続きましたが、絶好調だった頃の彼女を知っている身としては、とても調子が良いと思える歌ではありませんでした。 その理由は歌い方が雑というか、丁寧に歌っていないのが素人にも一目瞭然。抜群の歌唱力を持っているタカテーンですが、それを活かす歌を歌っていない事は明らかでした。 ペット・サハラットという音楽的にも最良のパートナーを得たにも関わらず、それがいまいち良い方向に行っていないようです。 そんなステージでしたので、30分も観ていたら飽きてきてしまい、早めに本来の目的のモーラム・コンサートに行こうかと考えていた所で、ちょっと面白い展開がありました。 今までのタカテーンだったら歌わなかったであろうラムシンの定番曲を歌ったのです。 業界最大手であるグラミーの、その中でもトップの歌手である彼女ですので、自分の持ち歌だけでも充分時間を持たせる事ができるのですが、そこをあえて他人の曲を歌うというチャレンジ精神は、幻滅しかけたこの歌手に若干の期待を持たせてくれました。 この時歌ったラムシン定番曲は4曲。「プアプルーレーウ・ヂューガン(ผัวเผลอแล้วเจอกัน)」、「チョムロムコン・プアプルー(ชมรมคนผัวเผลอ)」、「プア・パイ(ผัวไผ)」、「タオ・ンゴーイ(เต่างอย)」という、タイトルだけではピント来ないかもしれませんが、聴けばすぐに分るであろう、モーラムコンサートでは頻繁に耳にする曲です。 ◆ตั๊กแตน ชลดา(タカテーン・チョンラダー)/เมดเลย์ลำซิ่ง(ラムシン・メドレー) 他人の曲というだけでなく、他の会社の曲という意味でも意外だったこの選曲。 しかし、タカテーンはやはりルークトゥンの人であって、付け焼刃でラムシンを歌っても、表面的になぞる事はできても、「ラムシンらしさ」を表現するのは歌が上手い彼女でもそう簡単に出来る事ではなかったようです。 どこか空々しさを感じさせるタカテーンの歌を聴いていると、やはり彼女にはモーラムは向いていないのかな、と思わざるを得ませんでした。コラート出身なので、決してモーラムとは無縁ではないはずなのですが・・・。 それまでどこか迷っている感じがしていたタカテーンが、ペット・サハラットとの出会ったことで面白い展開を期待していたのですが、どうもそれが上手く実を結んでいないようです。 歌唱力だけでなく、ジャンルの違う歌手ともコラボレーションできる高いポテンシャルを持っているタカテーン。 一時代を築いた彼女ですが、そこに安住することなく、どんどん新しい事にチャレンジして、良い意味で我々を裏切ってくれる展開を期待したいものです。

【コラム連動企画】ザ・パラダイスバンコク・モーラムインターナショナル・バンド特集

タイ好きにはおなじみの雑誌「ワイワイタイランド」。 毎月、タイの情報が満載で僕も大好きな雑誌ですが、2018年2月号からモーラムを紹介する「華麗なるモーラムの世界」というコラムを連載させて頂く事になりました。 記念すべき第1回目は、世界で活躍しているバンド「The Paradise Bangkok Molam International Band」の紹介です。 日本にもファンが多いこのバンド、ご存知の方もいらっしゃると思いますが、より多くの人に知って頂きたいと思い、連載の最初のアーティストに選びました。 ただ、紙面では音が聴けないなど音楽を伝えるのには限界があるので、WEBと連動しながらそのアーティストの魅力を伝えて行ければと思っています。 という事で、今回は僕がバンコクで撮影して来たThe Paradise Bangkok Molam International Bandのライブ動画を中心に紹介して、彼らの音楽の魅力をお伝えします。 初めて彼らのライブを観たのは2014年5月で、それ以来たくさんのライブを観てきましたが、特に印象に残っているのは2014年11月27日に行われた1stアルバム「21st Century Molam(21世紀のモーラム)」の発売記念ライブです。 場所はバンコクのエカマイにあったParking Toys’ Wattという所でした。それほど大きなハコではなかったので超満員になりましたが、まだ海外人気が先行していた事もあって、お客の9割は外国人で、タイ人もメディアの人がほとんどだったと思います。 この時のバンドの演奏は今観返しても本当に素晴らしく、アルバムのお披露目という事もあってメンバーのテンションも高かったように思えます。 また、パーカッションのChris Menistはイギリス在住の為、通常はタイ国内での演奏時に参加していないのですが、この時は来タイして彼も参加しているので、それだけでも非常に貴重なライブです。 なお、この頃はまだプロデューサーであるMaft Saiは演奏に参加していません。 ◆The Paradise Bangkok Molam International Band Debut Album Launch Party-1 【その他の動画はこちらから】 ◆The Paradise Bangkok Molam International Band Debut Album Launch Party-2 https://www.youtube.com/watch?v=T3cpSxSCqXQ ◆The Paradise Bangkok Molam International Band Debut Album Launch Party-3 https://www.youtube.com/watch?v=XEECilc3bNQ 海外人気が先行していたこのバンドですが、その後徐々にタイ国内でも知名度が上がってきて、様々なイベントに出演するようになってきました。 次の動画はバンコクのど真ん中、セントラルワールド前で2015年10月17日に行われたイベントに出演した時のパラダイス・バンコクのライブです。この頃からMaft Saiがチン(鈴のような音を出すタイの小さいパーカッション)で演奏に参加するようになりました。 この時はポップス・ロック系のアーティストとの共演だったので、パラダイス・バンコクだけを目当てに観に来た人ばかりではありませんでしたし、ほとんどがタイ人でしたが、それでもなかなか反応が良く、タイでも充分受け入れられる可能性があることを実感しました。 こういう他流試合の時こそ、彼らの実力が良く分かりますね。 ◆The Paradise Bangkok Molam International Band Live@Central World(17 Oct. 2015) 次は僕が撮影した動画ではないのですが、2015年のCAT EXPOというイベントに出演した時のパラダイス・バンコクのライブ映像です。 会場はお客のほとんどがタイ人だったと思いますが、ウケも良かったようで、それに比例してメンバーも楽しそうに演奏しているのが印象的です。 ◆The Paradise Bangkok Molam International Band/Studio Lam Plearn@CAT EXPO 2015 それからも国内での知名度はますます上がり、ついにはタイの朝の情報番組では最も人気のある「ルアン・ラオ・チャオ・ニー」にゲスト出演するまでになりました。 ◆「ルアン・ラオ・チャオ・ニー」2016年2月9日放送 https://youtu.be/T-t1KFrjoCo ライブでのタイ人の反応もかなり良くなってきて、2016年3月にMBK向かいのバンコク芸術文化センター(BACC)前で行われたライブでは、無料だった事もありタイ人の観客がたくさん集まり、あのタイ人特有の危なっかしい踊りで盛り上がっていたのが記憶に残っています。 ◆The Paradise Bangkok Molam International Band/The Adventures of ...

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