タイレゲエとルークトゥンモーラム

日本ではレゲエはポップスの分脈で捉えられますが、タイではポップスよりもルークトゥン(厳密にいうとプアチーウィット)に近い音楽と言えます。

その理由は、歌詞の内容が単純なラブソングではなく、人生や社会情勢をテーマにしたものが多いからです。

また、音楽面でもルークトゥンの曲をカヴァーしたり、モーラムを取り入れたりしているバンドもいます。

いくつかの例を挙げると、Kai-Jo Brothersは最初のルークトゥン歌手と言われているカムロン・サムブンナーノン(คํารณ สัมบุญณานนท์)の曲「モーラム・ロック(หมอลำร็อค)」をカヴァーしています。

この曲はエート・カラバオもカヴァーしているので、最初はエートのヴァージョンを元にしているのかと思っていましたが、MVを観るとステージにボブ・マーリーとカムロンの肖像画が並べて飾られているので、彼らがしっかりとカムロンのオリジナルを知っていて歌っている事が分かりました。

◆Kai-Jo Brothers「モーラム・ロック」

それと、T-Boneの中心人物であるGa-piさんは、2009年に行われたコンサート「Smiley Festival」で、ケーン奏者と共演しています。

◆Ga-pi – Original Thai Rasta / “Smiley Dub” a Music Film by LIAM MORGAN

これは以前もこのブログで取り上げたのですが、Srirajah Rockersのリーダーでヴォーカルのウィンは、別プロジェクトでSiang Hong Lionsというのをやっていて、そこではDubとモーラムとの融合をテーマに音楽をやっています。

https://lookthungmolamfanclub.com/2018/01/07/molammeetsdub/

と、レゲエ側からのルークトゥンモーラムへのアプローチはこのようにいくつかの例があるのですが、では、逆にルークトゥンモーラムからのレゲエのアプローチはどうなのか、というと・・・、

これはもう特別「レゲエ」と意識しないくらい自然にルークトゥンモーラムの中に溶け込んでいる、と言っても良いでしょう。

パッと思い浮かぶのは、ラムヤイ・ハイトーンカムの曲「プーサオ・カーロッ(ผู้สาวขาเลาะ)」や、グン・スパーポンの「シ・ヒ・ノーン・ボ(สิฮิน้องบ่)」ですが、他にもたくさんあります。

彼らはきっと、「レゲエがすごく好き!」と特別意識している訳ではないと思うのですが、ごく自然に、曲を作る過程で、「この曲にはレゲエのアレンジが良い」という感じで取り入れているのだと思います。

◆ラムヤイ・ハイトーンカム「プーサオ・カーロッ」

◆DTT ft Mayomwan – スー・プン(ซู้เพิ่น)

これらの例からも、タイではレゲエとルークトゥンモーラムが非常に近い存在である事がお分かりいただけたのではないでしょうか。

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